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食料品消費税ゼロで飲食店は何が困る?【店舗の開業なら塊】
食料品の消費税がゼロになるかも!不況の日本を救う策は こんにちは。 株式会社塊です。 先日、2025年夏の参議院選の選挙予定日の見通しが発表されました。 7月3日が公示、20日が選挙日で合意が起きたため、確定ではありませんがこの予定で進んでいくようです。 20日が三連休の中日ということもあり、この日程の決定に対してネットや一部メディアでは「投票率を下げるために意図的に三連休の中日を指定したのでは」という批判が起こりました。 この日程の案が出たのは、東京都議選との接近を避けるよう求めた公明党からであったため、公明党に対して批判が集中、それを受けて動画で参院選投開票日の誤った情報として声明を出した公明党員もいました。 決まってしまったことはどうしようもないので、三連休に既に旅行などを組んでしまった人も、ぜひ期日前投票制度などを用いて投票に行きましょう! さて、そんな参議院選挙ですが、立憲民主党からは「食料品の消費税を1年間ゼロにする」という公約が聞こえてきました。 食料品の消費税率を原則1年間に限ってゼロ%に引き下げ、その後は給付や所得税の控除を行う「給付付き税額控除」に移行するという公約のようです。 また、他政党も消費税、その他税金のことを公約に盛り込む流れになっているので期待したいです。 物価高が続く現在、もし消費税がゼロになったら嬉しいですよね! しかし、食料品の消費税ゼロを喜んでばかりいられないのが飲食店です。 なぜなら食料品の消費税がゼロになることにより「仕入税額控除」が適用できなくなるから。 では、その仕入税額控除とはいったい何なのでしょうか。 仕入税額控除とは? 消費税の仕入税額控除とは、国税庁によると、 「消費税の納付税額は、課税期間中の課税売上げに係る消費税額からその課税期間中の課税仕入れ、特定課税仕入れ等に係る消費税額を控除(仕入控除税額)して計算します。その控除を仕入税額控除と言います。」 とあります。 少し難しいので、簡単に説明してみます。 事業者が消費税を国に納める際には、売上にかかった消費税を全て納める必要はなく、仕入れる際にかかった消費税を控除(差引する)することが出来るのです。 例えば、イタリアンのレストランにて1000円でパスタランチを提供したとします。 その1000円のランチにかかる消費税は、店内飲食の場合10%の100円ですよね。 お客さんは1100円をお店に払います。お店の売上高は消費税を除いた1000円です。 では、お店は売上高1000円に対する消費税額の100円を、国へ納めなければならないのでしょうか。 ここで、仕入税額というものが登場します。 そのパスタの麺や具材のトマトにひき肉、付け合わせのサラダやスープに使ったレタスや玉ねぎを購入した際にも消費税はもちろんかかりますよね。 それらすべての食材の値段が500円だったとしましょう。すると、消費税額は8%の40円です。これが仕入税額にあたります。 そしてお店は、国へ消費税を納める際に、「売上高にかかる消費税額ー仕入税額」で納めればよいのです。これを仕入税額控除と言います。 この場合は100円ー40円=60円を国に納めることになります。 もし、この控除を行わなかったとしたら、あなたの納めた消費税額は100円+40円で140円になります。 つまり、消費税を二重で国に支払っていることになるのです。 インボイス不適格業者や免税業者からの仕入れや経費は、この仕入税額控除が適用できないので、仕入れる側のあなたが二重で消費税を負担しなければならなくなります。 「インボイス不適格業者とは付き合わない」の裏にはこのような事情があるのです。 消費税ゼロで飲食店は何が困る? 先ほどの話に戻します。 消費税がゼロになると、飲食店は食料品仕入時にかかる消費税がゼロになります。 つまり、仕入税額控除がなくなるわけです。 この控除がなくなっても、帳簿上の金額だけ見ると実際問題はありません。 例えば上記の例でいうと、「仕入時にスーパーに40円支払う+確定申告時に60円支払う」のと 「確定申告時に100円支払う」ので比べると消費税額は同じですからね。 なので、基本的にはそこまで問題はないと言えるでしょう。 ただ、どんぶり勘定で経営を行っている個人経営の飲食店は少し心配です。 今までは、仕入時に少しづつ小出しに支払っていた消費税が、仕入税額控除がなくなることによって、確定申告時に一気に来ることになります。 普段からきちんと帳簿をつけて管理していれば問題はありませんが、経理がおろそかになっているという人は消費税ゼロに向けて、少しずつ今から準備しておくと良いでしょう。 また、テイクアウトの問題というのもあります。 飲食店におけるテイクアウトは「食料品」にあたるので、食料品の消費税がゼロになれば、テイクアウトにかかる消費税は0%になります。 しかし、イートインは「食料品」にあたりません。今まで通り10%の税金がかかります。 今現在は、テイクアウトには軽減税率の8%がかかっています。なので、イートインとテイクアウトの比率はそこまで差異がみられません。 しかし、それが0%になるとどうでしょうか。ほとんどの人がそちらを選びたくなるのでは。 テイクアウトが増えれば実店舗の維持経費が勿体なく感じるでしょう。そうなると実店舗の閉鎖が続くことになるかもしれません。 また、飲酒などで長時間お店に滞在してもらうことにより、利益を得ている店舗には大打撃です。 まとめ 私たち一般消費者からすると消費税が食料品に限るとはいえ、ゼロになるのは大変喜ばしいことです。 しかし、その反面で飲食店の経営が難しくなることもあるかもしれません。 どのような政策が進められるのか注目しながら、それに適応して柔軟な経営を行ってくださいね。
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夏も近づく八十八夜【店舗の開業なら塊】
2025.5.01は八十八夜です こんにちは。 株式会社塊です。 さて、今日から5月ですね! 2025年も1/3が終わりました。 年初に立てた予定は順調でしょうか。 そろそろ見直すにはいい時期かもしれません。 本日5月1日は「八十八夜」にあたります。 「夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘みじゃないか あかねだすきに菅の笠」 の茶摘みの歌にも登場する八十八夜、聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。 聞いたことはあるけれど、意外と知らない「八十八夜」の意味、この歌の意味と一緒に調べてみました。 「夏が近づいてきたようだ、立春から数えて88日目の夜 野原にも山にも若葉が茂っているよ」 立春から数えて88日目の夜を八十八夜と言い、もともとは、この時期の夜から明け方にかけて霜が発生しやすく農作物に被害が出るおそれがあるため、農家に対して注意喚起する目的で名づけられました。 それがちょうど茶摘み時期と合致したため、上記の茶摘みの歌が生まれたのです。 立夏が5月5日から始まるので、夏も近いなあと詠まれています。 「あそこに見えるのは茶摘み娘じゃないか 茜色のたすきにスゲ(多年草の草)で出来た笠が映えるなあ」 茶摘みは昔から女性の仕事とされており、茶摘み娘と呼ばれていました。今でも静岡などお茶の産地を中心に体験できるようなところもあるそうです。 そんな茶摘み娘の衣装は、紺色の短い着物から赤い裾除けがのぞき、脚絆という足につける布や手甲という手の甲まで覆う布を身に着け、赤色のたすきで縛っているような様子です。 茜色(赤色)のタスキが映えますね。 また、菅でできた笠とはこのようなものです。時代劇でよく見ます。 スゲとはよく見かける雑草です。多年草なので冬でも枯れることなく生えています。 一度植えるとずっと生き続けます。 しめ縄や蓑(雨具)、敷物、そして笠に用いられていたようです。 丈夫で水に強く通気性も良いので重宝されていました。 童話も調べてみると色々な知識が得られて良いものですね。 そんな夏間近な八十八夜の今日を楽しんでみて下さい。 今日から開業準備を始めると良い理由 さて、そんな八十八夜ですが、この日に摘んだ新茶を飲むと長生きすると言われ、縁起が良いとされています。 今日摘んだばかりのお茶を口にする機会は中々ないかもしれませんが、去年の八十八夜摘みのお茶が手に入るなら是非試してみてはいかがでしょうか。 また、種をまいたり新しいことを始めるのにいい日だとも言われているそうです。 今日から開業準備を開始したとしたら、今年中の開業が十分に可能ですよ! 11月や12月開業だと、オープン需要だけでなく、忘新年会などのイベント需要にも応えることが出来るのでおすすめです。 今日から動き出してはいかがでしょうか。
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考えるより行動する方が良い理由【店舗の開業なら塊】
「考えるより行動しろ」は正しいのか? こんにちは。 株式会社塊です。 皆さんは怒られた経験がありますか。 今の若い人に聞いてみると、家庭ではいざ知らず、学校や仕事場で怒られたことがある人はほとんどいないようです。 どのラインがハラスメント・懲罰行動にあたるのか不明瞭な現在、相手に対して怒ったり注意したりというのが大変難しくなっています。 これは教育現場においても仕事の場においても言えることです。 昭和の時代にはある程度目をつぶられてきた、体罰などがしっかりと批判されるようになったのは良いことですが、全く怒ってはいけない・注意してはいけないというのも考えものです。 受け取る側も、全ての注意を「怒り」「理不尽なもの」として捉えるのではなく、きちんと選別して本当に有意義なものは「アドバイス・助言」「意味のあるもの」として捉えられると良いですよね。 さて、理不尽な説教でなく、意味のあるアドバイスとして捉えるべき説教の中に「考えるより先に行動しろ!」というものがあります。 日本人は性質的に冒険を嫌いとする人が多く、人と違う行動をとることにストレスを感じます。 石橋を叩いて渡るタイプが多く、開業希望者は特にそれが顕著です。 すべての不安要素を排除しながら、空想はあるけどなかなか行動に移すことができない…。 開業セミナーを行っておりますので、開業したいという方の話を聞くことが多いのですが、中には、計画を練り続けてもう10年という方もいらっしゃいました。 しっかり計画を練ること、事業計画書をブラッシュアップすることは確かに大事ですが、頭の中でいくら考えて完璧にしても、行動を起こさなければお店は目の前に現れないわけで、やはり行動することが大事です。 しかし、少なくないお金がかかる「店舗開業」を行動に移すのは尻込みしてしまいますよね。 「ファーストチェス理論」という理論があります。 これは、ボードゲームのチェスにおいて、最初に思いついた手が長考した結果選ぶ手とほぼ同じになるという理論のことです。 具体的にどういうことかというと、チェスの名人の人が5秒で考えた手と、30分考えた手は86%同じだそうです。 長い時間をかけて考え行動したとしても、直感で行動するのとほぼ変わらない行動をとるとしたら、考える時間は確かに無駄と言えるでしょう。 ただ、これは「名人」の場合であり、素人の場合は考えた方が良い手を思いつくこともあると考えられます。 名人の直感は経験に裏打ちされた優れた直感であることが多いですからね。 なので、全ての行動を直感で行動するというのは間違いです。 しかし、店舗の開業で言うと、ずっと悩んで事業計画を練り続けるよりも、ある程度のところで実際に行動に移す人の方が成功しているのは事実です。 考える時間の長短にもよりますが、「考えるより行動しろ」というのはある程度正しいと言えるでしょう。 心配事の9割は起こらない? 枡野俊明著「心配事の9割は起こらない」という本をご存じでしょうか。 2013年に出版された本書は、40万部のヒットを記録し、2019年には文庫化もされています。 本屋に足を運ぶ人は平積みされているのを見たこともあるのでは。 なんと言っても「9割」というのが目を引きますよね。 そんなにも心配事が起こらないか?と疑ってしまうくらいの大きな割合です。 しかし、実はこれはきちんとした研究に基づく数値なのです。 アメリカのミシガン大学やペンシルベニア大学の研究によると、心配事の79~80%は起こらないことが分かっているそうです。 さらに、残りの20~21%のうち16%は事前に準備すれば対処可能なんだとか。 つまり、実際に心配したことが現実になるのは4~5%程度だと言えます。 思っているより心配事が現実になるということは少ないのです。 悩みや不安というのは「考える」ことにより生じます。 長い時間考えるということは、悩みや不安をいたずらに助長するかもしれないのです。 直感で行う行動と、考え抜いて行う行動、そこまで結果に差がない上に、心配事が起こることも確率的には低いならば、 やはり考えるよりも行動する方が素早く結果を出すことが出来るのかもしれません。 店舗の開業は不安ですが、ずっと悩み続けるくらいならばまず一歩踏み出してみませんか。 また、こんな諺もあります。「案ずるより産むがやすし」。 語源は、妊婦の出産を不安に思う気持ちは、実際のお産と比べるとそちらの方が大きいものだったというところからきています。 実際にやってみると、思っているよりも意外に簡単だったということは往々にしてあります。 ぜひ今日から行動を始めてみて下さいね。
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TikTokでSNS集客をしよう!【店舗の開業なら塊】
SNS集客の難しさ こんにちは。 株式会社塊です。 SNSでの集客を考えたときに、皆さんが一番に開設するのはインスタグラムのアカウントです。 ご自身で既に使われているという方も多く、使い方に慣れているので始めるのが容易です。 また、写真で効果的に自分の商品やお店の雰囲気を伝えることが出来ますし、 「#(ハッシュタグ)」などである程度興味のある人にリーチすることが出来ます。 Xはあまり集客に用いる人はいないので、開設する人は少ないです。 大企業などはXを情報発信の場や顧客との交流の場として用いることもあるようですが、一般的な超規模店舗ではあまり必要ないかもしれません。 Facebookは本名の登録が原則なので信憑性が高いところが魅力です。ユーザーの年齢が比較的高いので、ターゲットリーチ層が年配層ならばおススメです。 地域を絞って拡散することが出来たり、イベントをうつことが出来たりするので、そういった使い方には向きます。 小規模店舗が知名度を上げるためや集客のためにアカウントを開設しても、なかなか扱いが難しく苦戦する人が多い印象です。 アクティブユーザー数が他SNSと比べて少ないというのもあり、こちらも今はアカウント開設をする店舗は少ないです。 さて、しかしここで問題があります。 代表的なこれらのSNSの中で、ほとんどのお店がインスタグラムしか機能させていないということです。 つまり、ライバルがとんでもなく多いのです。 例えば、名古屋市内において先月(3月)にオープンした飲食店は93件あります。 これは食べログに登録されている店舗数なので、実際はもう少し多いです。 これだけの店舗が毎月生まれていて、それら店舗が皆インスタグラム集客をしていたらどうでしょうか…。 どれだけライバルが多く、そこから突出するのが難しいか分かるでしょう。 自分が毎日のように投稿写真・内容を考えて頑張ってやっても、おそらく集客に繋げるのは難しいはずです。 どれだけそれが魅力的でもです。 なので、インフルエンサーに依頼するお店も多いのですが、これは効果的である反面、莫大な費用がかかります。 1投稿にいくらかかるかというのは「フォロワー数×フォロワー単価」で計算するのが一般的です。 フォロワー単価は、2~5円程度と言われています。 例えば、フォロワー数50万人のインスタグラマーだったら50万×2円~5円=100万円~250万円かかるのです!1投稿でです。 そのフォロワーがお店のある地域に住んでいるかどうかも不確かなまま、1投稿にこれだけのお金をかけて、 もちろん1投稿では箸にも棒にも掛からないことが多いので、複数のインフルエンサーに複数投稿を依頼するのが一般的です。 ちなみに、サッカー選手のクリスティアーノ・ロナウドが企業PRの1投稿で貰う金額は、なんと239万7,000ドル(約3億3,875万円)なんだとか…。 インフルエンサーは確かに大きな影響を与えることが出来ますが、その分高額なお金が必要になるのです。 TikTok集客のススメ そんな中、まだまだライバルが少なく、今後のSNS集客方法として考えていきたいのが「TikTok」です。 TikTokは中国のByteDance社が運営する、スマートフォン向けのショート動画共有サービスです。 中国本土で2016年に開始されたこのサービスが日本に入ってきたのは2017年10月。 2018年には若年層を中心に爆発的な人気を得ました。 2024年11月時点で国内月間アクティブユーザー数が3,300万人で、10代では7割以上、20代では5割以上、そして30代でも3割以上の人が利用しているそうです。 引用元:comnico「【2025年4月版】人気SNSのユーザー数まとめ|X(Twitter)、Instagram、LINE、TikTokなど」 インスタグラムは30代の7割弱が、40代の6割弱が利用していることを考えると、やはり年齢層が高いユーザーはTikTok普及率がまだまだ低いと言っていいでしょう。 ただ、TikTokの切り抜き動画がXやインスタグラムで拡散される現象はよく散見されます。 このようにしてTikTokのみに留まらず、他SNSにまで拡散されることで、様々な年齢層にアピールすることも可能になるかもしれません。 他にも、TikTok集客には良い点がいくつかあります。 ①多くのユーザーにリーチしやすい TikTokは独自のアルゴリズムを用いて、ユーザーにおすすめの動画を常に紹介し続けています。 有名じゃないと、フォロワーが多くないと表示されにくいのではないかというとそう言ったことはなく、等しくユーザーへのおススメをしてくれます。 どんなにアカウントの価値が低くても、みな同じようにチャンスがあるのです。 ユーザーにこちらから働きかけずとも、自動的に表示してくれるため、多くの人へリーチすることがかのうになります。 ②エンゲージメントが高い エンゲージメントとは、ユーザーがSNSの投稿に対して行った反応(いいね、コメント、シェアなど)のことを指します。 このエンゲージメントが他SNSと比べて高い傾向にあります。 なので、拡散などがされやすく、こちらも多くの人にリーチするにはプラスに働きます。 ③金額が安い TikTokによる集客は、他SNSと比べると安価に行うことが可能です。 確かに、インフルエンサーに頼むとインスタグラムと変わらないかかってしまいますが、TikTokが良いのは「オーガニック投稿」でもある程度の集客が見込めるということ。 オーガニック投稿とは、インフルエンサーなど第三者が関わることなく、自分自身で動画を撮影・編集して投稿することを言います。 なのでもちろん無料で行うことができます。 このオーガニック投稿であったとしても、上記にあるように、エンゲージメントが高く、自動的にユーザーにおすすめとして表示してくれるので、高い拡散効果が見込めるのです。 また、ハッシュタグ付けや食べログとの連携、即時予約機能との連携などを行うことで、その場で予約までもっていくことが可能です。 そしてやはり、ライバルアカウントがまだまだ少ないというのがポイントです。 まとめ 無料でアカウントを開設することができ、高い効果を見込めるTikTok集客。 動画を撮る煩わしさなどから、嫌煙する人も多いのですが、そういう場にこそチャンスがあります¥。 ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。
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後継者がいない飲食店を経営するという選択肢【店舗の開業なら塊】
中小企業の50%以上が後継者不足に悩む現状 こんにちは。 株式会社塊です。 いま、日本では企業やお店の後継者不足が深刻です。 帝国データバンクによると、2024年中小企業の50%以上が後継者不足に悩んでいるそうです。 後継者を選定する方法としては大きく分けて3つあります。 1つ目が親族に継承する方法。 これが中小企業においては一番ポピュラーになっています。 家族経営をしていところも多く、信頼できる親族に継承するのは安心です。 我が子ならば尚更自分の跡を継いでほしいと思うのが親の心というものです。経営者も親ですからね。 しかし、継承権争いが起こったり、能力のない次代に継承してしまい数年で倒産することになってしまったり、従業員と親族とで軋轢が生まれたりと、親族経営は色々と問題も孕んでいます。 メリット・デメリットそれぞれある親族経営ですが、最近は特に、跡を継がず自分の好きなことをやりたいと思う子どもも多く、そもそも継承が難しい状況にあります。 そうでなくても少子化の昨今、継承者候補がそもそもいないという状況も多くみられるようです。 2つ目が役員や従業員に継承する方法。 こちらもよく見られる継承方法です。 最近、カレーハウスココ壱番屋FCを運営する株式会社スカイスクレイパーの社長に、22歳の女性が就任し話題になっていました。 彼女は高校一年生からココイチでアルバイトとして働き、社長にまで登りつめました。 このように、役員や社員から後継者を選任することで、業務に長けて会社内情を理解している人に託すことが出来るので、経営に対する安心感はあります。 取引先の理解も得やすく、企業文化や社風を守ることにも繋がります。 しかし一方で、該当社員の資金力がなく、そもそも会社譲渡が難しい場合も多く散見されます。 通常、中小企業が株式会社の場合は代表者がオーナーであることが多く、100%の株式を保有しています。 譲渡の際には、その株式も次代に譲らなければならないのですが、もちろんタダで移すという訳にはいかず、株式に対する対価を支払わなければなりません。 その対価を支払えるだけの資金力のある社員がなかなかいないため、継承が難しいということもあるのです。 3つ目は事業提携などで社外の人に継承する方法です。 これは最近少しづつ増えている継承方法です。 外部から広く後継者を募れるので、優秀な人材に次を任せる可能性が高まります。 事業提携により、会社規模は必然的に大きくなるので、より発展を見込めます。 ただ、これにもデメリットが様々あります。 まず、事業提携の一番の問題は社風や体制がガラッと変わってしまうこと。 社員の不満や離職に繋がりやすいです。 取引先や株主の理解もすんなり得られるとは限りません。 そもそも理想の事業提携先がすぐに見つけられるかというと、そうではありません。 もし見つかったとしても、提携には煩雑な手続きが必要となるので、すぐに稼働できるかというそうではありません。 これらから分かることは、そもそも後継者がいないという問題だけでなく、いたとしても任せられないという問題もあるということですね。 オーナーと後継ぎを繋ぐマッチングサービスの登場 後継者不足は本当に深刻な問題で、このままだと日本の技術が途絶えてしまったり、名店の味が途絶えてしまったりします。 なんとか出来ないかと立ち上がったのが「吉野家HD」でした。 2024年11月、事業を続けたい飲食店に後継者候補を紹介する「アトツギレストラン」というマッチングサービスを開始したのです。 まず、後継者候補は最低6か月はお店でトレーニングをします。 この間にオーナー側はお店の味をしっかり伝えることが出来ます。その上で、候補者が後継ぎにふさわしいかどうか見極めます。 後継者候補はこの間に、お店の売り上げや利益などお金の流れを把握できます。これは自分が経営した際に採算がとれるかどうかの判断材料になるでしょう。 それらを経て、合意が起こったら店舗継承の手続きが行われます。 このサービスの良いところは、まず、オーナーはお店やお店の味を途絶えさせることなく残すことが出来るということ。 バックアップに吉野家という大きな会社がついているというのも安心ですね。 そして、後継者はそのままお店を引き継ぐので、初期投資を低く抑えられます。 これは一番大きなメリットです。 飲食店を開業するのには、業種・業態・規模にもよりますが500万円前後はかかります。 それらの初期費用をほとんどかけることなく開業が出来るというのは、大変大きな利点です。 金銭的なリスクを恐れて開業に踏み切れないという方はすごく多いのですが、これならば低リスクで始めることができます。 一つの選択肢として考えてみるのはいかがでしょうか。 ただ、やりたいお店の理想やコンセプトがある場合、アレンジがなかなかできないというのは足かせになります。 もし、自分の思うように自由に経営をしたいと思うなら、あまり適切な選択肢ではないかもしれません。 しかし、自分の好きなようにお店をやりたいというよりは「飲食店が経営したい」と考えている方にはとてもおすすめです。 安価な初期費用ということだけでなく、煩わしい手続きが省略されたり、コンセプトや目玉商品をイチから考えなくてよく、常連客が既についているというメリットもありますからね。 自分がどのような店舗経営者になりたいのかよく考えて、様々な選択肢を探ってみて下さい。 思ったより店舗経営者になるのは難しいことではありません。 色々な角度から「店舗経営」を見るというのも面白いかもしれませんよ。
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店舗の開業にChat GPTを役立てよう!
Chat GPTとは こんにちは。 株式会社塊です。 私たちの暮らしは沢山のIT技術によって成り立っており、最早それなしでは暮らしていけません。 いまお使いのスマートフォンやPCはもちろん、通勤に使う電車や車などにもIT技術が用いられています。 ここ数年で目覚ましい発展を遂げたIT業界ですが、その中でも生成AIやロボット産業の発展には目を見張るものがあります。 Chat GPTなどはそのいい例です。お使いの方もいらっしゃるでしょうか。 周りに尋ねてみたところ、まだまだ仕事などで活用している人は全体で見ると少ないようですが、 ITを扱う会社を中心に、普段の業務でも用いる人も増えているようです。 意外にもプライベートで用いているという人が多いそうで、私の周りでもちらほら聞きます。 悩みや愚痴を聞いてもらっているようです。寄り添った傾聴と的確なアドバイスをくれるそうで、GWにはChat GPTのアドバイス通り、リフレッシュのために山のサウナに行くと言っていました。 ですがまだまだ利用者数は少ないようです。 野村総合研究所が2024年9月に行った調査「日本のChatGPT利用動向」によると、認知率は72.2%で利用率は20.4%に留まっています。 しかし、前年と比べると認知率で3.4%、利用率では5%伸びているため、急速に拡大していると言えるでしょう。 少し前から様々な機関により、AI発展により無くなる職業ランキングなどが発表されていましたが、これが現実のことになるのも間近かもしれません。 では、そもそもChat GPTとは何なのでしょうか。 Chat GPTとはアメリカのOpenAI社が開発したAI(人工知)チャットボットで、人間と会話しているような自然な会話を出来るサービスのことを言います。 会話だけでなく、文章の要約や翻訳、アイディア出しから画像の生成などに至るまで行うことが出来ます。 Chat GPTには生成AI機能が搭載されています。これは従来のAI機能とは異なり、与えられたデータを独自に学習して創造的なアウトプットを生み出すことが出来るのです。 従来のAIは、事前に質のいい情報やデータを大量に学ばせる必要があり、少なくない時間を必要としました。また、質問に関する回答は与えられたデータの中から予測されたものでした。 それに比べて生成AIは自ら学習するため、少ない情報や不完全・不正確な情報であっても問題がなく、学習させるためにあえて情報を学ばせる必要はほとんどありません。「プロンプト」と言われる指示や質問を与えるだけでいいのです。 それらの指示から質問に関する回答を新たに創造して答えます。そのため、注意しなければならないのは100%正確な答えだとは限らないということ。 高い精度を誇っていますが、あくまでも学習し創造した答えなので、ミスリードを招くような回答や誤った回答も見られます。 ただ、何の学習をさせない状態でも、アメリカの医師免許試験の合格ラインを出し、模擬司法試験の上位10%に入るレベルの高い知能を有しています。 日本の医師国家試験においても合格ラインを超えていたそうですよ。 Chat GPTを開業に役立てよう さてそんなChat GPTですが、店舗の開業に役立たせることもできます。 例えば、Chat GPTに「店舗開業をするために何をしたらいいのか」聞いてみました。 これが数秒で回答されるのです! 人間のコンサルティングは最早必要ないのではないでしょうか。 さらに「名古屋でカフェ、15坪程度」という情報を追加してみます。 このように返ってきました。 どこも誤った情報はありません。 さらに不明瞭な点や詳しく知りたい点があれば、聞くと答えてくれますよ。 例えば、「SNSでのマーケティング方法」を尋ねます。 どのようなハッシュタグを使ったらいいかまで教えてくれています。 さらに聞いてみました。 ただ、これらは言わば教科書通りのアドバイスではあります。 実際には、インスタグラムではリーチさせるためには10個前後のハッシュタグをつけた方がいいと言われていたり、 最近だと画像よりもリール動画の方がおすすめ欄に表示されやすいことなども分かっています。 インスタグラムの次にはFacebookが紹介されていますが、日本国内ではFacebook利用率は減少傾向にあり、XやTikTokのアカウントを開設する方が良いでしょう。 このような、実情に伴ったアドバイスはまだまだなところがあります。 なので、やはり実際の開業者や開業サポート業者の生の声を聴くというのは大事ですね。 Chat GPTを上手く使いながら、実際に人から学ぶのも並行して開業の準備を進めていきましょう。