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すすむカラオケ離れ?カラオケ店の経営は難しいか【店舗の開業なら塊】
すすむカラオケ離れ こんにちは。 株式会社塊です。 みなさんは最近いつカラオケ店に行きましたか? 好きで一人でも行くという方は直近でも行ったかもしれませんし、 飲み会などで行くという方は忘・新年会などで行ったのでしょうか。 来月の新年度にはいく予定があるという方もいるかもしれません。 私はおそらく大学生時分が最後で、もう10年ほど前になるでしょうか…。 そういう方も少なくないのではないでしょうか。 近年、カラオケ離れが進んでいると言います。 kufuraによるアンケート調査「20~60代の男女500人におけるカラオケ利用について」によると、 4年以上いっていないと答えた割合が一番多く、全体の57.6%にも及びました。 6割近くの人の足が遠のいているカラオケ利用。 何が起こっているのでしょうか。 4年前というと2020年で、この年の4月には緊急事態宣言が発令されました。 緊急事態宣言は翌年(2021年)9月まで断続的に発令され、その後も蔓延防止措置などがとられました。 いわゆる「コロナ禍」にあたります。 記憶にまだ新しいかと思いますが、この頃は外出の制限がなされ、居酒屋やバーなどの酒類提供店を筆頭に飲食店の営業制限が行われました。 カラオケ店も例に洩れません。 特にマイクなどを使いまわしをする同店ではコロナ飛沫感染の感染源のように扱われ、営業を停止するお店も多くありました。 週・月に一度は行っていたという人も、コロナ禍をきっかけに足が遠のき、そのままになっているという人もいるようです。 また、今でも感染が怖いため行かないという意見も多く散見されるようです。 コロナ禍によるカラオケ店離れの影響は今でも大きそうですね。 そして、最近の歌が難しすぎるという理由もあるようです。 近年の流行りの曲は昭和・平成のヒット曲とは違い、アップテンポであったりラップ曲であったり、高音すぎたり低音すぎたり… Kpopなども流行りですが、言葉の壁があったりします。 このように、歌うには不向きな曲が多く、カラオケ店に行ってもしょうがないと感じているそうです。 他には、SNSの普及がカラオケ離れの一因としてあるそうです。 今や何事もまず撮影、そしてSNSにあげるという時代になりました。 歌っている姿をSNSにアップされるのが嫌でカラオケ店には行きたくないという意見もありました。 もちろん昔からある理由として、歌が苦手だから、下手だから、人に聞かせたくない、恥ずかしいなどのカラオケ店から遠ざかる理由は今でもあるでしょう。 しかし、それらの想いを抱える人はもともとカラオケ店にはいかないでしょうし、近年のカラオケ離れには直接起因しません。 最近、お酒離れに車離れ、旅行離れ、など様々な「〇〇離れ」を聞きますが、カラオケにまで影響が出ているという。 集客が難しくなったということは、カラオケ店の経営も難しくなっているはずです。 カラオケ店舗を開業し、運営していくのは果たして難しいのでしょうか。 カラオケ店の経営の難しさ 2016年に当時業界大手のカラオケシダックスが不採算店舗80店の閉鎖を決め、2018年には事実上カラオケ事業から撤退しました。 理由は、店舗内のどんぶり勘定やカラオケブームの終焉により客足が遠のいたことなどを挙げています。 こちらは近年のカラオケ離れによる影響ではありませんが、カラオケ店の経営の難しさがうかがえます。 日本カラオケボックス協会連合会は、緊急事態制限発令から5ヶ月後の2020年9月には500店舗のカラオケ店が閉店したと発表しました。 2020年10月末には業界第5位のジャンカラが13店舗の閉店を決めました。 2021年2月には業界第1位の第一興商が27店舗の閉店を決め、業界2番手のコシダカHDは初めての赤字へ。海外の5店舗を閉鎖しました。 2022年頃から売上高は緩やかに回復傾向にありますが、依然として減収傾向にあり、店舗の閉店も今だに相次いでいます。 そもそも、カラオケ店は大型の店舗がふつうで、建設費が高額になりがちです。 内装はシンプルなお店が多く、床材やクロスなど材質にお金はあまりかかりませんが、防音設備はしっかりと整えなければなりません。 また、カラオケ機械も高額です。 カラオケ機本体は約300万円で、デンモクやアンプ、マイク等の設備を合わせると500万円前後します。 カラオケ店の開業は飲食店や小売店などと比べると、初期費用が高く、なかなかハードルが高いと言えるでしょう。 さらには毎月の楽曲配信料、著作権料、インターネット回線料金も併せてかかってくるので、月々の最低コストも高くなります。 大型のカラオケ店の経営はなかなか難しいと言えるでしょう。 しかし、スナックやバーにカラオケ機械を置くとなると話は異なります。 カラオケ機の導入には購入とリースの二つの方法があります。 購入は上記のように大きなお金が必要になるので大変ですが、リースであれば毎月数万円~で使用することが可能です。 設備等の購入と毎月の使用料は必要ですが、リース契約にすることでグッとハードルが下がります。 会社によっては、リース期間中は機械の機種交換などを行っているところもあるそうですよ。 スナックなどは、女の子やお酒目当てで行くのではなくカラオケ目当てで訪れるお客さんも沢山います。 カラオケ機の導入は必須と言えるでしょう。 しかし、バーはその限りでありません。 カラオケを導入して売り上げが飛躍的に伸びた店舗もありますが、 お客さんが離れてしまったというお店もあります。 売り上げや客数が落ちると、焦りが生まれるのであの手この手で色々な方法を試そうとします。 取り入れるときには十分に考えて、 自分のお店のコンセプトにしっかりと合った運営を行ってくださいね。
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テフロン加工のフライパンをお店で使いたい!大丈夫?【店舗の開業なら塊】
PFAS(フッ素化合物)の危険性が問題に こんにちは。 株式会社塊です。 先日センセーショナルなニュースが飛び込んできました。 各地の水道水で基準値を超えるPFASという有害物質が検出されたというのです。 日本の水道水は世界的に見ても安全とされており、そのまま飲んでももちろん大丈夫です。 そのまま料理に使ったり、飲料水として用いている方も多いのではないでしょうか。 今回、そんな安全神話が崩れ去ることとなってしまいました。 そもそもPFASとは、有機フッ素化合物の一種で、人間がつくった化合物のことを指します。 水や油をはじき、熱に強いという性質があります。 このPFASですが、分解されにくいという性質も持っています。 どれくらい分解されにくいのかというと、”永遠に残る”とまで表現されることがあるほどで、これが今問題視されているのです。 つまり、健康面で言うと体内に取り込んだ場合は体内に残留し続けるし、 環境面で言うと、土に還ることもないので処理できず堆積し続けます。 このPFASが無害ならばまだいいのですが、 コレステロール値の上昇や発がん、免疫系等との関連が報告されている有害な物質にあたるので 今回の水道水での基準値越えは看過できるものではありません。 そんなPFASですが、説明欄に「フッ素」の一種との記載があります。 フッ素と言えば、歯医者さんで検診時に最後塗ってもらったり、歯磨き粉に配合されていたり… フライパンのつるつる加工もフッ素コーティングと呼ばれます。 果たしてこれらは人体に影響はないのでしょうか。 飲食店店舗でフッ素加工フライパンを使いたい!けど大丈夫? 皆さんが普段お使いのフライパンにはテフロン加工、いわゆるツルツルの加工がされていますか? テフロン加工とは、フッ素樹脂を金属やセラミックなどの表面に塗布することで耐熱性や撥水性、非粘着性をもたせる加工のことをいいます。 テレビの通販などで目玉焼きがつるつると踊っているのを見たことがある方もいるのではないでしょうか。 今やほとんどのフライパンにはこのテフロン加工がされています。 しかし、上記のようにPFASの件もあり、少し心配になりますよね。 開業店舗でテフロン加工のフライパンを使う予定だという方もいらっしゃるかと思います。 結論から言うと、問題ありません! 今お家でお使いだという方も、これからお店で使う予定だという方も安心してくださいね。 理由をすこしお話ししたいと思います。 PFASとは有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS」と呼びます。 PFASは総称なので、その中には1万種類以上の物質があるとされています。 このうち、PFOA、PFOSなどには発がん性等の人体への影響が報告されていますが、フライパンなどのフッ素コーティングに用いられるのは「PTFE」と言われるもので、 こちらは健康への被害は報告されていません。 ただ、人体に影響はないとはいえ、分解されにくいという性質は変わりないので、 環境のことを考えると「PFAS FREE」との表記がある製品や、鉄製のフライパンを用いるとなおいいでしょう。 この機会に店舗の厨房器具を見直してみてもいいのかもしれません。 ちなみに歯医者などで用いるフッ素は無機フッ素化合物で、PFASですらないので安心してくださいね。
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結局何からやればいい?お店開業のいろは【店舗の開業なら塊】
店舗開業するためには こんにちは。 株式会社塊です。 今月はマンションが2件、カラオケ屋さんが1件、イタリアンレストランが1件引き渡しを迎えます。 マンションなど住居施行は珍しく、店舗の内装工事をメインに行っております弊社は、 電気工事業を母体として建築工事一式を請け負っております。 電気工事のみのお仕事依頼から内装工事一式、さらには飲食店店舗のマーケティングやオペレーションシステムの構築までご依頼は多岐に渡り、 豊富な人脈と知識、経験をもとに店舗開業をトータルサポートしております。 改修や改築よりも新規施工が多いため、よくお客様から開業についてのお話を聞く機会がございます。 また、店舗開業セミナー等も随時行っており、その際にも開業を志す方のお話を聞きます。 そんな中でよく聞くのが、開業するためにはまず何をしたらいいのか、ということです。 開業をするには、とにかく時間とお金がかかります。 お店をつくること自体はそこまで期間がかからない場合もありますが (例えば、今月引渡のイタリアンのお店は1か月施工期間がかからないでお引き渡しになります。) 開業はなにもお店のガワさえできればいいというものではありません。 物件を借り内装を考えてお店をつくり、人を雇い、 販売物やメニューなどの内容を考えて用意し、オペレーションを整え、 税務署や消防署、警察署、市役所に届け出を提出します。 ビジネスカードやユニフォーム、食器や細かい家具、装飾品なども忘れてはなりません。 確かに開業の準備には、このように様々行わなければならないことがあります。 そして、やることが多すぎて何から手を付ければいいか分からなくなり、一歩踏み出せないという人がとても多いです。 実際には順番が決まっているわけではないのですが、開業の第一歩としてまず行って欲しいのが「事業計画書」の作成です。 開業の第一歩 よく、一歩目は小さく、と言われます。 例えば、あなたがダイエットをするとします。 初日から10キロ毎日走ると決めました。 さあ、今日の仕事終わり、果たして走りに行くことは可能でしょうか。 恐らく難しいのではないでしょうか。 疲れているから、残業があったから、寒いし…明日からでいいか。と先延ばしにきっとするでしょう。 初めから高すぎる目標を掲げてしまうと、人はなかなか一歩が踏み出せなくなります。 では、「まずはあの橋まで(1キロ程度)走ってみよう。それを明日から週に3日程度やろう。」 だといかがでしょうか。 きっと今日仕事後行けるはずだし、明日も予定がなければ行くかもしれません。 休日は休むことにしても、週に3日が目標なので問題ありません。 そしてきっと来週また走りに行けるはずです。 慣れてきたらもう少し長い距離、若しくは週に5日に増えるかもしれません。 このように最初の目標を小さくしておくと、人は動き出せるものです。 店舗開業も同じで、はじめから何百万の資金調達、物件の選定、内装の決定と考えるときっと何からやっていいか分からなくなるはずですし、 面倒くさい、大変そう、無理かもと考えるでしょう。 ですからはじめの一歩として、まさに今日やって欲しいのが「事業計画書の作成」です。 紙とペンさえあればできます。 携帯電話のメモ機能に記入していっても大丈夫です。 お仕事後の時間で出来るはずですので、ぜひやってみて下さい。 もしコピー機能が使えるならば、「事業計画書」と検索するとフォーマットが出てくるはずなので、 それに記入するのが便利です。 事業計画書では以下の項目について掘り下げましょう。 ●開業の動機や目的 ●取扱商品やサービス(内容、セールスポイント、他との比較) ●取引先 ●スタッフ(従業員、人件費) ●開業にかかる金額 ●資金調達の方法 ●事業の見通し(売上予想、経費予想、利益予想) まずは完璧でなくても大丈夫です。 大体のコンセプトやイメージを固めていきましょう。 開業にはどれくらいのお金がかかるのか最初はイメージがつかないかもしれないので、これは徐々にブラッシュアップしていけば問題ありません。 お金の流れがどのようになるかを把握するのが大事です。 また、ここで書き出した事業計画書は資金調達の際にも使えます。 銀行や国庫金からの資金調達を考えている場合は、これを基にもっと完成度の高い事業計画書を作成していきましょう。 まとめ いかがでしたか。 千里の道も一歩から、まずは今日今すぐに出来ることを紹介しました。 ぜひやってみて下さいね。 さらに余力があるという人は、不動産会社のHPなどで物件候補を探してみるというのもやってみて下さい。 携帯一つで出来ます。いいねしてブックマークしておくだけで大丈夫です。不動産業者に連絡する必要はまだありません。 なんとなく大きさと場所を絞り込んでおきましょう。
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やっぱりグルメサイトの口コミが最強?【店舗の開業なら塊】
他人の口コミが店選択に影響するのか こんにちは。 株式会社塊です。 先日、友人とご飯に行くためにお店を探していると、同僚の1人から美味しいお店を教えて貰いました。 一応そのお店のグーグルレビューやグルメサイトの口コミを見てみると、軒並み低評価…。 少し迷いましたが、知人のおススメということで行ってみることに。 結果、とても美味しかったです! ただ、内装は古めで、店主や店員さんもいい方たちでしたが雰囲気が少し怖めでした。 そういった様々な要素を考えたときに、低評価を付けるに至った方が多いのでしょう。 皆さんが同じ立場ならどうしますか? 他人の多くの口コミを信じ、違うお店を探しますか?それとも知人1人の意見を信じますか? では、あなたが道を歩いていてたまたま見つけたオシャレで雰囲気の良さそうなお店が、口コミサイトで低評価が多かったらどうでしょう。 どんなに良さそうに見えても行くのをやめますか? 全くの他人の口コミはどれだけ消費者に影響を与えるのでしょうか。 LINEヤフー株式会社が影響するLINEリサーチが、「飲食店の口コミを気にしている人はどれくらいいるのか」という調査を行いました。 日本全国の15歳~69歳の男女を対象に2025年1月に行ったこの調査では、 全体の約70%が口コミを気にするという結果に。 なかでも20代~40代ではその割合が高くなりました。 意外なのが、10代で口コミを気にすると回答した人の少なさ。こちらは58%でした。 この数値は50代(68%)、60代(65%)の数値よりも低くなっています。 デジタルネイティブ世代では逆に生の声というものの価値が高くなっているのでしょうか。 また、男女でも差があるようです。 女性の方が男性よりも口コミ評価を気にするということが分かりました。 女性は流行りものに敏感な方も多いですし、新しいお店に行く機会も多いので、 口コミがお店選択の指標になっているのかもしれません。 実際、私も新しいお店に行くときは必ず、グーグルレビューとグルメサイトの口コミ、 インスタグラムやXなどのSNSでの書き込みまで調べてから行くことが多いです。 それでも失敗することはあるんですけどね……。 口コミの中でも強いのはやはりグルメサイト 私がお店を探すときに、一番に見るのはインスタグラムです。 名古屋グルメをひたすら紹介しているアカウントをいくつかフォローしており、その中から探すことが多いです。 やはり文字情報よりも視覚情報の方が強いし、情報処理が簡単なので、 目星を早くつけることが可能だからです。 その後、グーグルマップ場所を確認してついでにレビューを見て…というのがお決まりです。 グルメサイトの口コミは見たり見なかったりなのですが、 世間一般では、グルメサイトの口コミを参考にする方が多いようです。 LINEリサーチの「飲食店の口コミを気にしている人はどれくらいいるのか」の調査によると、 ふだん飲食店の口コミとして利用しているものは何ですか?という問いに対して、 20代から60代の第1位が「飲食店の予約サイトやアプリの口コミ」と答えました。 いわゆる食べログやホットペッパーグルメなど、グルメサイトの口コミですね。 どの世代も70%近くを占めており、圧倒的な1番でした。 ただ、こちらも10代の1位は異なります。 「地図サービス・アプリの口コミ」が61%ほどで1番多く、グルメサイトは45%ほどにとどまりました。 そして次いで3位には「まわりの人からの話・口コミ」約40%と続きます。 これも意外ですね!インスタグラムやXよりも上に来るという結果になりました。 やはり10代は意外にも身近な人の声を大事にしているようです。 全体で見ると、「飲食店の予約サイトやアプリの口コミ」が6割台後半で1位、 2位以降は「地図サービス・アプリの口コミ」と「まわりの人(友だちや家族など)からの話・口コミ」が4割台で続きます。 SNSは意外にもかなり少ない数値となりました。 まとめ インスタグラムやXなどのSNSアカウントは、やはり作成した方がいいとは思います。 無料でできるマーケティングツールはぜひやるべきですし、費用対効果でみてもかなり高いことが分かります。 しかし、上記の結果を見ると、グルメサイトやマップの口コミ、周りの口コミが消費者行動に大きく影響を与えるということが分かりました。 グルメサイトの登録にはお金がかかります。しかも少ない金額ではありません。 ここは一度検討する余地があるでしょう。 しかし、圧倒的1位を占めるのがこちらなので、よくよく検討してみて下さい。 一方、グーグルマップやヤフーマップなどの地図アプリの登録は無料でできます。 口コミがつくかどうかは定かではありませんが、まずこちらに登録することが大事です。 飲食店にはよく、「インスタで投稿しますよ」といったインフルエンサーから営業の電話があるそうです。 インスタグラムでお店を検索するという人が増えているのは事実ですし、良いツールであることに間違いはありません。 しかし、ここにお金をかけて集客するのはどうなのかいまいち疑問が残ります。 今や「インスタ映え」という言葉も死語になりつつあるので、SNSよりもむしろ グーグルマップ、いわゆるMEOを充実するというのはいかがでしょうか。
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PDCAサイクルを活用しよう【店舗の開業なら塊】
PDCAサイクルとは こんにちは。 株式会社塊です。 PDCAサイクルという言葉を聞いたことはありますか? 最近では教育現場などでも使うようになったので、聞いたことがあるという方も多いかもしれません。 PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(行動)、Check(評価)、Action(改善行動)という頭文字を取ったもので、 行動計画の指針を指します。 簡単な例を出して説明してみます。 まず、目標をたてます。 ここでは身近な話題のダイエットにしてみます。 目標として、5㎏の減量を打ち出しました。 その目標を達成するためのPlan(計画)を考えます。 ・朝ごはんをパンからバナナなどフルーツに変える ・夜の炭水化物は普段の8割程度に留める ・週に2回はウォーキングにいく ・会食後の次の日のランチはサラダにする ・飲酒回数を減らす ・毎日体重計に乗る など、具体的に実行できるレベルで考えていきましょう。 次にDo(行動)です。 実際に行動に移してみましょう。 今は昼の時間帯なので、今日の夕方にウォーキングに行ってみる、夜ご飯のお米を減らす、 入浴前に体重計に乗るなど すぐに実行に移します! 行動はしばらく続けてみます。 この期間は自分で決めて構いません。期間を区切ることで、モチベーションを保つことにも繋がります。 今回は3ヶ月続けることにしてみましょう。 3ヶ月後、Check(評価)を行います。 体重計に乗りましょう。結果はどうですか? 体重の増減はどのようになりましたか。減っていたとしたらとりあえず成功ですが、 それは目標とどれくらい乖離していますか。 体に起きた変化はどのようでしょうか。 どの行動が効果が観測でき、どの行動が意味がありませんでしたか。 このように評価が出来たら、それを基にAction(改善行動)を行います。 ウォーキングは自分には向いておらず、なかなか実行できなかったならば、 ストレッチやヨガ、筋トレ、ダンス、ジムに通うなど他の運動方法を考えます。 夜ご飯が外食続きでそれを断ることが難しいならば、 夜ご飯の炭水化物量や全体量を減らす代わりに、ランチの全体量を減らす、炭水化物量を半分にするなど 改善できるよう行動を調整していきます。 そしてそのように改善した行動をまた3ヶ月間試してみましょう。 つまりD→C→Aとこのあと続いていくわけですね。 このように、目標を達成するまでPDCAサイクルをまわすことで、目標に近づくことが可能です。 一見当たり前のように聞こえるこのサイクルですが、意外と皆さん出来ていないです。 特に「評価」が漏れている人が圧倒的に多いです。 きちんとした評価をしていないため、 効果が実はないようなことをむやみに長期間続けてしまったり、改善ができていなかったりします。 店舗経営にPDCAサイクルを活かそう PDCAサイクルは日常生活の些細な目標から、店舗経営にまで活かすことができます。 店舗経営の際にもPDCAサイクルを活用してみましょう! 例えば、カフェで1か月の売上目標をたててみます。 Plan:1日の客数は15席満席×4回転=60人、単価1000円×60人=60,000円の売上金額 1か月の売上目標6万円×営業日数26日=156万円、原価率30%によって利益は109万円 この目標に到達するには、どのような行動計画を立てるべきか。 ●席の制限時間を設ける ●単価をあげるためにセットメニューを考案する ●単価を上げるためにランチメニューに力を入れる ●内装を変える ●SNSで毎日発信する ●イベントを企画する ●営業時間帯をずらす ●目玉商品をつくる ●新メニュー開発をする ●コンピューターで商品ごとの売り上げを管理する ●仕入れを見直す などなど… 売上と粗利益だけの目標だけでなく、純利益目標もたてるならば、 スタッフや給料に関することも行動指針を立てなければなりません。 Do:上で立てたプランを実行します。 まずはすぐに出来るようなところから取り入れましょう。 1ヶ月ではなかなか変化が実感できないと思いますので、数ヶ月~1年ほど継続してみるのが良いです。 Check:計画をどれほど実行できたか確認しましょう。 また、売上や利益、客数や単価などの目標と実際の差はどれほどなのかそれぞれチェックします。 お客さんにアンケートを取り、どこでお店を知り来店に繋がったのかなどがチェックできると尚良いです。 その際にはアンケート回答の御礼にサービス品をつけたり、クーポン券をつけたりするといいでしょう。 ここで良かった点や効果があった行動、意味がなかった行動、問題点などを洗い出します。 Action:目標と同程度ないし高い数値が出せたならば、目標の数値を上方修正して 単価や客数をもっと増やし、原価率をもっと下げる方法を考えてみましょう。 目標に到達しなければ、効果がある方法を残して効果がない方法はやめるまたは改善して、 さらに新たなマーケティング方法も考えてみましょう。 場合によっては、目標数値が無謀になっている可能性もあります。 その場合は数値目標から見直しましょう。 そして改善した内容で再び計画目標、行動目標を立て実行していきます。 そうしてずっとPDCAサイクルをまわしていきましょう。 これは新メニュー開発時の販売目標や、人材獲得時の人数目標、 ダイナミックプライシングなどの各種仕様変更、サービスについてなど あらゆることに応用することが出来ます。 出来れば、それぞれのPDCAサイクルをつくり、実行していくと細かいとこまで見落としがありません。 経営をしているとどうしてもマクロで全体を判断しがちです。 さらに、自分がお店に立つ場合は特に、数字ではなく肌感覚で商売をしてしまう人が多い傾向にあります。 自分が「いい」と思っている営業方法で運営するわけですから、改善するというのもなかなか難しいのです。 しかし、PDCAサイクルを意識し、 特に「評価」「改善」の時間をしっかりと取って客観視することで、より良い経営ができるはずです。 ぜひ行ってみて下さいね。
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マーケティングは己の価値観を捨てること【店舗の開業なら塊】
自分は考えるから自分なのである…? こんにちは。 株式会社塊です。 「我思う、ゆえに我在り」 これはかの有名なフランスの哲学者デカルトの言葉です。 私は思考する能力足りえるから、自分として存在できる。なので思考しない人はそこに存在しないのと同じだ。 という誤った解釈がされがちですが、 この言葉の真の意味は以下のようです。 世の中のすべての事象、いま生きているこの瞬間まで全てがここに存在するものなのかと懐疑的になったとします。 手に持っている携帯、持っているという感覚、道に割いている野花、右手に見える小売店、 今すれ違った人、脚を動かし歩こうとする意志… そのすべてが本当に「ある」ものなのかどうか疑問に思ったとき、 それらがあるかないかを答えることは実際にはできません。 そこに存在することを証明は出来ないのです。やりようがありません。 しかし、それらを「疑う自分の存在」がいることは否定出来ません。 そのように何かを思考している自分を否定することは不可能です。 「私はいま思考をしていないのではないか?」←これも思考です。 なので、今この瞬間思考しているという事実は何があっても覆らない訳です。 その思考を生み出しているのは誰でしょうか。 紛れもないあなたですよね。 つまり、思考しているあなたの存在も否定することは出来ないのです。 そのようにしてデカルトは、自分という存在が実際にここにあることを証明しました。 そんな自分の存在を証明してくれる「思考」ですが、 これは人の数だけ色があります。 1人として全く同じ思考をする人はいませんし、その人自身の思考も経験や知識を得ることによって思考は絶えず変化していきます。 同じ事象を経験したとしても全く同じ思考になる人はいませんしね。 しかし、ある程度方向性が同じに傾くことはあります。 同じ国の同じ時代、同じような生活レベルの集団に囲まれて自己が形成されると、 ある程度思考や価値観が似通ります。 そうなると、それが普遍で当たり前の事実・事象であると勘違いします。 よく、「”普通”は分かるでしょ。」 「”普通”はこう考えると思います。」 など”普通”という言葉を用いますが、その”普通”とは自分の価値観や思考が介在している偏ったものであるということを理解しなければなりません。 マーケティングに自分の”普通”を適用してはいけない さて、マーケティングの話をしたいと思います。 マーケティング、つまり売るための仕組みづくりですが、ここに自分の価値間を用いてしまうと上手くいきません。 例えば、先日Xでこんな投稿を見かけました。 「以前はここのお花屋さんで購入していたが、ここの御曹司とその奥さんの華やかな生活をSNSで見て、もう足を運ぶことがなくなった」 この感覚は私には全くない感覚だったので、この投稿を見てそのように感じる人もいるのかと思いました。 これについていた引用やリプライには 「確かに、私は〇〇の健康食品を長らく買っていたんだけど、そこの社長が外車に乗ってブランドのバッグを持っている様子を投稿しているのを見て、購入をやめた」 「△△のアパレルブランドはデザインが好きでよく購入してた、けどそこの社長と社員が豪華な旅行に行っている様子を動画で上げているのをみて、もう買うのをやめました」 など、共感の声もあれば、 「そんな考え貧乏人根性すぎる」 「オーナーや社長が貧しそうな生活を載せていればいいんですか?その感覚が分からない」 「全く考えたこともなかった。そんな風に思う人もいるんだなあ。」 などと批判するような声もありました。 どちらが多数派なのか計ることは実際には不可能なので、どちらが”普通”=”大多数”かは言うことができません。 そして、どちらも批判されるべき考えではありません。 どんな考えであっても、その思考を持つことを否定されるべきではありませんし、 相手を自分の価値観や思考に同調させようとするのは間違っています。 さて、マーケティングの話に戻しましょう。 この例でいうと、小売りの顧客の中にはこのように、 自分が購入することによって、お店やそのオーナーが潤う様子を見ることを厭う人がいる事実が分かりました。 これはよく考えると、突拍子もないような感情ではないのです。 例えば、コンビニでおにぎりを買うときにあなたは何を考えますか? 支払ったその代金150円というのはおにぎりの対価として考えるはずです。 ですが、実際には原価は100円で50円はお店の利益だったりします。 普段、モノに支払うときにそのようにお店の利益を考えることは少ないですよね。 しかし、そのお店がとっているであろう利益を否定する気持ちはないはずですし、ぼんやりと頭の片隅にはその存在もあるはずです。 では、これが50円だと許容できるかもしれませんが、それが140円の利益だったらどうでしょうか。 原価10円、利益は140円。これは暴利に感じますし、嫌な気持ちになる人が出てきてもおかしくありません。 そしてもう買わないという選択をしたとしても自然です。 しかし実際には、原価がいくらか知ることが出来ないので、このようなことは起きないでしょう。 では、オーナーや社長が華やかな生活を送る様子を発信していたらどうでしょうか。 原価が低いのでは?暴利をむさぼっているのでは? 本当に自分が購入したモノに自分が払っただけの価値があったのか…? という想像が可能になってしまいますよね。 消費者にはこのようなことが起因となって活動が阻害されるという可能性を認識しなければならないのです。 それは自分の”普通”ではないから、世間一般の”常識”とはかけ離れているからなどは それを認識しない理由にはなりません。 まとめ マーケティングの第一歩目は消費者行動を理解すること。 そしてその消費者行動には自分の認識や価値観、常識を当てはめてはいけません。 あらゆる可能性を理解し認識して、分析を行いましょう。 特に想定顧客層の考えを理解することはとても大事です。 自分とは性別も年齢も異なるような消費者が顧客となる場合、 殊更自分のなかの常識は疑って、時には捨てて、相手を理解することがよいマーケティングに繋がっていきます。