2024.04.07
障碍者への差別解消が義務化【店舗の開業なら塊】
障碍者への「合理的配慮」とは?
こんにちは。
株式会社塊です。
会社や店舗、個人事業主等関係なくすべての事業者が、
障碍を持つ人に対して合理的配慮を行うことが、4月1日より義務化されました。
そもそも「合理的配慮」とはなんなのでしょうか?
私たちが普段生活している中では当たり前な
ものに対して、
障碍者は多大なバリアを感じています。
例えば、階段や急な坂道、狭い通路、スペースの狭い駐車場…
街のあらゆるところに障碍者にとってのバリアが存在しています。
このような不便さ・障害に対して、
障碍のある人から「このバリアを取り除いてほしい」という意思表示が示された場合には、
その実施に伴う負担が過重でない範囲で、バリアを取り除くための対応を行う
ということが「障碍者への合理的配慮の提供」にあたります。
つまり「合理的=負担が過剰でない」範囲内で、障碍者と共生できるよう手助けを行いましょう。
ということですね。
これは今までは努力義務にあたりました。
それが今回、障害者差別解消法8条の修正というかたちで、義務化されたのです。
お店はどのような合理的配慮をすればいいのか
では、実際に店舗で起こりうるのはどのようなことで、どう対応すればいいのでしょうか?
●肢体不自由な車椅子利用者が飲食店に来店した場合
お店の椅子に着席するのではなく、車いすのまま食事をしたいという申し出がありました。
↓
椅子をどかして、近くのテーブルなどは移動させスペースを確保し、
車椅子のまま食事をとれるように環境を整えます。
●難聴者がお店に来店した場合
注文や質問に対する返答を筆談でして欲しいという申し出がありました。
↓
口頭で注文をとるのではなく、メモ等に筆談で注文をとります。
メニューの説明や質問に対する答えも筆談で対応しましょう。
●弱視者がお店に来店した場合
メニュー名や商品の文字、説明書の文字が小さくて読みづらいという申し出がありました。
↓
口頭でゆっくり読み上げましょう。
また、メモなどに大きく見やすい文字を書いて説明するのもいいです。
このような対応は、過剰な負担ではないですよね。
障碍を持っている人にとっても過ごしやすい環境を目指しましょう。
では、過剰な負担とはどのようなものなのでしょうか?
例えば、凄く小さくて狭いお店をあなたが経営しているとします。
そこに、車いす利用者が来店しました。
入り口が狭く入店できないという申し出があったとします。
この申し出に対して対応しようと思うと、お店を改築するしかありません。
これは間違いなく過剰な負担にあたります。
他には、銭湯に肢体不自由な方が来店した際のこんな例です。
肢体不自由な障碍者から、入浴の介助をして欲しいと申し出がありました。
介助業務には特別な知識や訓練を必要とします。
そのような介助サービスは事業として行っていないため、この申し出を断りました。
これももちろん、合理的配慮を上回る負担なので、拒否しても問題ありません。
現在、この合理的配慮を怠ったからといって特に罰則があるわけではありません。
しかし、指導や勧告を受けた後に報告を行わなければ、
20万円以下の過料に処せられる場合があります。
各々気を付けて、障碍者や健常者関係なく皆にとって住みやすい環境をつくれるといいですよね!