2024.03.10
時代はタイパ?【店舗の開業なら塊】

コスパよりタイパの時代へ
こんにちは、株式会社塊です。
「このお店、味のわりに値段が安いからコスパ良いよね~」
「最近流行りの24時間営業ジムは月会費安いのに、設備が良いからコスパがいいらしいよ」
「この化粧品は某ブランドと使っている成分が一緒らしい!コスパの鬼!」
皆さんもこのようなコスト(価格)に対するパフォーマンスの充実度、コスパを意識したことがあると思います。
飲食店の選択や衣服・日用品を選択する際もこの「コスパ」が決め手となることが多いです。
それだけ私たちはお金、価格というものに価値基準を置き、目の前の事象を評価しているということですね。
しかし近年になって、新しい価値基準が登場しました。
それが「タイパ」というものです。
聞いたことはありますでしょうか。ニュース等でも最近取り上げられていますので、耳にしたことがある方もいるかもしれません。
「タイパ」、これはタイムパフォーマンスの略称で、時間対効果のことを指します。
つまり費やした時間と、それによってどれだけの満足度や効果が得られたかの比較を行うようになったのです。
短い時間で高い効果や満足度が得られればそれは「タイパが良」く、長い時間を費やしても少ない効果であればそれは「タイパが悪い」といった訳ですね。
例えば15分のショートムービーで起承転結がしっかり、見応えがあって満足すればそれはタイパが良く、1週間かけて準備した仕事が数時間開催の利益をほとんど生まない事業に該当していたならばそれはタイパが悪いビジネスということになります。
このような言葉の出現からも分かるように、Z世代を中心として価値基準が「費用」から「時間」へ移行しているそうなのです。
そもそもなぜこのような言葉が生まれたのでしょうか?
NTTドコモ モバイル社会研究所によると、2023年のスマートフォン普及率はなんと96.3%。2010年の普及率が4.4%なので、この10年ほどで急速な成長を迎えたことが分かります。
現代の若者はデジタルネイティブと呼ばれており、生まれたときからスマートフォン、PC、タブレット等インターネットに囲まれてる世代と言われています。
そんな大量の情報に瞬時にアクセスできる環境に常にいる彼ら彼女らは、タイムパフォーマンスの高い状況に生まれたときから置かれていると言っても過言ではないでしょう。
そしてそのような状況に慣れているからこそ、少しでもタイパが悪い事象があると満足感を感じられず、そこが現在の評価基準のトレンドに繋がるようです。
一昔前の朝夜なく残業して限界まで働き、効果を得るという感覚は最早「悪」でしかなく、就業時間内でいかに高いパフォーマンスを行うことが出来るかという効率重視の考え方が普及したことも、この価値観の変遷の原因の一つとなっています。
どのようにこの「タイパ」重視の波を捉えるか
社会のトレンド、価値基準の転換点を迎えているというならば、私たちもそれに倣って変わらなけばなりません。
また、トレンドをつかんでそれに沿ったコンテンツ、サービスを提供することも大事です。
TikTokは2016年に中国でリリースされたSNSです。主なコンテンツはショート動画で、大体が数秒で終わるものです。現在の全世界利用者数は10億人を超え、Instagramの12億人に肉薄する勢いです。
このようなショート動画や切り抜き動画、倍速動画など短い時間で視聴が可能でかつ満足度を得られるこのサービスはこの「タイパ」ブームに沿ったものと言えるでしょう。
そのように時流を捉えたからこそ数年でこのような目覚ましい成長を遂げたのかもしれません。
また、冷凍食品、完全栄養食やミールキットなどは「タイパ」がいいと言えるでしょう。
1日に3回も時間を取られる食事を用意する時間は、限られた1日24時間の中で結構な割合を占めます。それがこれらの商品を用いることによって、栄養のある美味しいご飯を短時間で用意できるので、最近は特に注目を集めています。
これは様々な便利機能を持った、自動調理機や食洗器、乾燥機付き洗濯機など家電にも言えることです。
また、ウーバーイーツなどのデリバリーサービスもそうでしょう。買いに行く手間や時間を省いて家事など他のことが出来ます、タイパが良いと言えますね。
このように最近流行の商品やサービスを見ると、かなり多くのものがこの「タイパ」を重視している消費者の傾向を捉えているということが分かります。
皆さんもぜひこの時流を捉えて、効率重視のサービスや商品を提供する、DX化を進めながら労働環境を整えるなど、工夫して取り入れてみて下さいね。