2024.10.24
建築基準法が変わる!早めの着工を【店舗の開業なら塊】
建築基準法とは?
こんにちは。
株式会社塊です。
皆さんは「建築基準法」をご存じでしょうか。
普段暮らしていると意識することはあまりありませんよね。
新築住宅を建てる、お店をつくるとなったら耳にすることはあるかもしれませんが
その内容について知る機会は少ないでしょう。
建築基準法とは建築物の敷地や構造、設備、用途に関する最低限の基準を定めた法律です。
もしこの法律が制定されていなければ、かなり怖いことになってしまいます。
どれだけ建造物を高くしても重くしてもいいわけですから、少し考えたらその恐ろしさが分かりますよね。
常に頭上や周りに気を配って、倒壊の危険を気にしながら生きていかなければなりません。
私たちの生命や健康、公共の福祉のためにはなくてはならない法律なのです。
もし建築基準法に違反した場合は、
3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に科せられる場合があります。
しっかりと基準に沿ったお店作り・お家づくりを行ってくださいね。
と言っても前述のように、発注者側の皆さんが気を付けることはあまりありません。
この法律を守るのは建築士さんや設計士さん、工事士の方々。
しかし、ここ半年くらいで開業をお考えの方は
2025年4月よりこの建築基準法が改正されることを念頭に置かなければなりません。
改正されることにより、以前はかからなかったお金がかかる可能性があるからです。
この基準法が適用されるのは4月以降に「着工」する場合。
つまり3月31日までに工事を始めていれば、問題ありません。
ポイントは工事が終わっていなくてもいいという点。
ですので早めに構想を固めて、動き出すのをおすすめします。
建築基準法改正で何が変わる?
では、2025年4月の建築基準法改正で何が変わるのかを見ていきましょう。
(1)4号特例の廃止
いままで、「4号特例」というある基準を満たす比較的小規模な建物については
建物確認申請が免除されていました。
しかし、これが廃止されることにより4号特例に合致する建物であっても
審査が必要になってきます。
今までより厳しくなるということです。
(2)木造建築物の防火規定改正
現行の基準法では床面積3,000㎡を超える建物では、
木造部分を耐火構造で覆うか、区画ごとに耐火構造で仕切る必要があります。
しかし改正後はある一定の防火対策を行えば、柱や梁などが見える状態で仕上げて良くなります。
今までよりデザイン性の向上が見込めますね。
(3)既存建造物の現行基準の免除
既存建造物には、現行の建築基準法を違反している建物があります。
古民家などはその最たる例で、
建築基準法がまだ定まっていない時代に建てられたこれらの建築物が
基準に沿っていないというのは当たり前と言えば当たり前です。
これまでは大幅に基準を逸脱している場合、リノベーションが難しく
断念する方も多かったのです。
しかし、今回の改正で建築法基準適用が一部免除になります。
これまでより古民家や古い建造物の再生が見込めるようになるのではないでしょうか。
(4)省エネ基準の適用
一般住宅も含めすべての建物に「省エネ適合判定」が必要になります。
省エネ基準自体も引き上げられるので、この基準に適合するのは中々骨が折れるでしょう。
新築だけでなく増改築にも適用されるので注意してください。
まだまだ変更点はありますが、上記が主なものとなります。
今回の変更によって、従来必要だった書類や審査に加え、
必要になる調査、検査、審査や書類が出てくることになります。
時間もかかりますし、書類作成費用などが余分にかかってくることもあるでしょう。
開業のアイディアが固まっている、いい物件が見つかっているならば
出来るだけ早めに取り組むことで、余計な費用をかけなくて済みます。
焦る必要はありませんが、開業を前倒しすることは考えてもいいのかもしれませんね。