2024.09.19
居酒屋がランチ営業する理由【店舗の開業なら塊】
飲食店で営業時間を延ばすということ
こんにちは。
株式会社塊です。
先日、栄で打ち合わせを終えた後折角だからランチでも食べようという話になり
皆で天丼のランチをいただきました。
このお店はもともと夜営業のみの天ぷら酒場で、
ランチを始めたのはここ数年だと話していました。
このように、最近では居酒屋やバーなどの夜営業をメインとしている業種が
ランチ営業を始めたり、
カフェがお酒などを提供する夜カフェを始めたりと
営業時間を延ばす飲食店が増えているように感じます。
こうして営業時間を拡大することによって、様々なメリットを得られることができます。
しかし、一方でデメリットも少なからず存在します。
一昔前は、無理してでも長時間働くことでお金が多く手に入ると思われていました。
長時間労働は「正」だったのです。
しかし、必ずしもそうではないようです。
営業時間を拡げることは果たして良いことなのでしょうか。
一緒に考えてみましょう。
営業時間を延ばすことのメリットとデメリット
メリット
●異なる顧客層にアプローチできる
昼のランチに訪れる層と、夜の居酒屋に訪れる層は異なることがほとんどです。
幅広い層に向けてアプローチが可能になります。
●売上が上がる
営業時間を延ばせば、その分注文が増えるため単純に売り上げは上がります。
利益が上がるかどうかは一旦おいておきます。
●リピーターを獲得できる
ランチ時の天丼が美味しければ、夜の天ぷらも食べてみたくなります。
お得なお寿司ランチのネタが美味しければ、今度はお酒と一緒に…となります。
●食材の廃棄を減らせる
焼肉屋さんがランチにお肉がゴロゴロ入ったカレーを提供しており、
それがとても美味しくてお値打ちだったため、お店の方にお話を伺いました。
前日に残ってしまったお肉を廃棄するくらいなら、とカレーにして提供しているようです。
生ものには鮮度が求められるので、どうしても廃棄が出てしまいます。
どうにかその量を減らせないかという苦肉の策であったようですが、
今やランチ時には行列が出来る人気店になったそうです。
デメリット
●利益が下がる
一番のデメリットはここにあります。
労働時間を延ばすことによって必然的に人件費もかかります。
それを上回るほどの売り上げ、利益を出せれば良いのですが、
こればっかりは何とも言えません。
ただ、サブ営業の時間帯に提供するものは利益率が高いものの方が良いでしょう。
●迷走してしまう
例えばサブ営業が売上高・利益高ともにメイン営業を超えたとします。
それには様々な理由が考えられます。
全く異なる商品を提供していたとしたら、それが理由かもしれませんし、
そもそもその立地は夜より昼の方が集客がしやすのかもしれません。
理由のきちんとした精査が出来、活かすことが出来ればそれはきっとためになるでしょう。
しかし、その精査が曖昧なまま無理に業態転換をしようとしてしまったり、
営業時間を変更してしまったりするのはかえって逆効果です。
もともとのお客さんが離れることにも繋がってしまいます。
●ライフワークバランスがとれなくなる
仕事のための人生なのか、人生のための仕事なのか ───。
よく言われる言葉です。
日本は諸外国と比べ労働時間が長いと言われます。
長時間労働の常態化を改善するため国を挙げて取り組んでいますが、
現場レベルではなかなか改善されていないというのが現状でしょう。
仕事を終えて後は寝るだけ、休みの日は仕事の疲れを癒すだけ。
そんな方も多いのではないでしょうか。
営業時間を延長することによって、当たり前ですが余暇は短くなります。
ずっと楽しんで店舗経営を続けていくために自分はどのような選択をしたらいいのか
ということを考えて欲しいと思います。
まとめ
いかがでしたか。
居酒屋がランチを始め、カフェがバーをやりだす。
今以上のことを求めて努力することは素晴らしいですが、
そのメイン営業以外の時間がどのような効果をもたらすのか、
しっかりと考えた上で行ってくださいね。