2025.03.26
スタッフに期待をかけることで成果を出せる?【店舗の開業なら塊】

ピグマリオン効果とは
こんにちは。
株式会社塊です。
「ピグマリオン効果」というのを聞いたことがありますか?
アメリカの心理学者ロバート・ローゼンタールによって提唱されたこの現象は、
「人は、他者から期待されると期待に沿った成果を出す傾向にある」といったものです。
なぜ「ピグマリオン」という言葉がつけられたかというと、それはギリシャ神話に由来します。
ピグマリオン王が恋焦がれた女性の像が、その願いの力によって人間化したという逸話があり、
その願い(=期待)によってそれに沿った効果(=人間化)が現れるということからこの名前がつけられました。
では、実際にどのような実験が行われたのか見てみましょう。
1963年に大学教授であったローゼンタールとフォードが心理学の実験を行いました。
内容はネズミを使った迷路実験。
その際に、1つのグループには「これはよく訓練された利巧なネズミ」と説明して渡し、
もう1つのグループには「これはとてものろまなネズミ」と説明して渡しました。
すると、その2つのグループ間で実験結果に差が出たのです。
実際はネズミの知能程度や生育環境に違いはなかったのに、一体どういうことなのでしょうか。
前者の”利巧”なネズミを渡された学生たちは、ネズミをとても丁寧に扱いました。
しかし、後者の”のろまな”ネズミを渡された学生たちは、ネズミを非常にぞんざいに扱ったのです。
そこでローゼンタールは、学生たちのネズミに対する期待が結果に反映したのではないかと考えました。
そこで、翌年サンフランシスコの小学校で、ハーバード式突発性学習能力予測テストと名付けた普通の知能テストを行ないました。
学級担任には、今後数ヶ月の間に成績が伸びてくる学習者を割り出すための検査であると説明しました。
その後、学級担任にはこの検査結果には全く関係ない、無作為に選出した生徒を「数ヶ月の間に成績が伸びてくる生徒」として伝えました。
その後、その選出された生徒たちの成績が向上していきました。
実際には、選出された生徒たちの知能テストの結果は全員が優秀なわけではなかったのに、全員の成績が向上したこの実験について、ローゼンタールは以下のように考えました。
成績が向上した理由は、
①担任が選出された子供たちに対して他の生徒よりも期待の目を向けていた点
②担任の期待を受けて、子供たちの意識が変わった点
であるとし、論文を報告しました。
ピグマリオン効果を従業員教育に生かす
実際には、ローゼンタールが提唱したこのピグマリオン効果は後の再実験などで効果がみられなかったり、
教育現場にこの効果を用いたらえこひいきの助長になるのではと懸念されていたりします。
しかし、本実験以前に行われたホーソン実験でも、従業員の生産性が周囲からの期待や承認により高まるということが分かっています。
また、観察されている(注目されている)という意識が生産性に影響を及ぼすことも分かっています。
では、このピグマリオン効果を実際の従業員教育に生かしてみましょう。
これには費用も書類も時間もかかりません。
ただ、従業員に対して期待するだけでいいのです。
ですが、「期待してるよ」という声掛けや過度の期待は重圧となりプレッシャーになる可能性があります。
あくまでも、相手の負担にならない程度に期待をかけているということを伝えることが大事です。
例えば、仕事をお願いする際に「〇〇さんならできると思うから頼みたいんだけど」という接頭語をつけたり、
直接伝えるのではなく、第三者を通じて間接的に期待しているということを伝えたり、
やっている・やってきた作業に対してその成果を認めたりなど、
信頼している、期待を寄せているということが分かるよう、やわらかく表現できると良いでしょう。
最近では、「ホワイトハラスメント」なる言葉があるそうです。
これは過剰な配慮や優しさによって精神的な負担を与え、成長の機会を奪うというハラスメント=いじめや嫌がらせだそうです。
このように期待されないことをハラスメントだと感じる人がいるというのは、相手(主に上の立場の人)から期待をされるとやる気が出るというピグマリオン効果が、無意識的に人間には備わっていて、自分の成果を高めるためにそれが必要だと考えているからかもしれません。
期待をするというのは、その人自身の能力を評価しているということでもあります。
ですから期待を受けると嬉しくなり、頑張ろうと思えるのでしょう。
その伝え方は少し難しいかもしれませんが、従業員を信頼し期待をするというのは今日すぐに出来ることです。
それでお店全体の雰囲気が良くなり、売り上げを上げることが出来ればとてもいいですよね。