2025.05.19

飲食店が海外進出するためには【店舗の開業なら塊】

増える日本大手飲食チェーンの海外進出

こんにちは。

株式会社塊です。

 

先月台湾へ旅行をしました。

台湾に行ったときにいつも感じるのが、日本食チェーン店の多さ。

サイゼリヤや一風堂、丸亀製麺、一蘭、ココイチ、富士そばなど様々な日本食大手チェーン店が進出しています。

日本で食べれるし…と思って食べたことはないのですが、その国特有のメニューもあるらしいので、試してみてもいいかもしれません。

 

サイゼリヤが5月8日にベトナムのホーチミンに第一号を出店しました。

2024年の11月には松屋も出店しました。リンガーハットは完全子会社を設立予定です。

丸亀製麺や牛角は10年以上前の2014年に第一号店を出していますし、すき家や吉野家なども出店しています。

ベトナムにも日本食チェーン店が多く進出しています。

 

日本食チェーン店は、中国やタイ、韓国、マレーシアなどのアジアを中心に、ロシアや欧米諸国、アフリカなどにまで出店しています。

農林水産省の「海外における日本食レストラン数の調査結果」によると、2006年に約2.4万店だった日本食レストランは、2023年には約18.7万店になりました。

ここ17年で約8倍ほどの出店数となり、世界においても日本食の価値が高まっているのを感じます。

 

出典:農林水産省 海外における日本食レストランの概数(令和5年)(訂正版)(PDF : 324KB)(令和5年11月21日差し替え)

 

海外進出を考えたときに

個人経営の飲食店が海外進出を考えたときには、どのような行動をとれば良いのでしょうか。

(1)出店する国を決める

まずは、出店する国を決めましょう。

自分のお店と相性の良さそうな国を選びます。

ただ、ゆかりのある国や日本と気質の似ている国の方が開業しやすいので、そのような国を選べば間違いありません。

そういった意味では、やはり東南アジアが初めての海外出店には向いているでしょう。

東南アジアは、①輸送費が安く済む②短時間で日本との行き来が可能③物価が比較的安い④食の好みが似ている、など様々な利点があります。

東南アジアの中でもどの国を選んだらいいのかというのは、難しい問題です。

好きな国でもいいですが、出来ればその国の特長を調べた上で判断してください。

 

(2)その国のリサーチをする

(1)で決めた国のリサーチをしましょう。

出店する地域や都市はどこなのか、人口はどれほどなのか。気温や気候の特色、国民の気質や平均年収、一般的な家族構成や、第一信教など全て調べましょう。

どのような食の好みがあるのか(スパイシーなもの、辛いもの、甘いものがすきなど)、決まった食習慣はあるのか(食後にデザートを必ず食べる、〇〇の日は△△を食べる、冷たい飲み物は飲まないなど)もしっかりと調べておきましょう。

特に、食習慣についてと世帯年収について、気温や気候などは必須です。

 

(3)ビジネスビザなどの条件やその国の法律を調べる

海外で仕事をする場合、ビジネスビザが必要になります。

これは、各国条件が異なりますので良く調べて下さい。

資本金や資産額、現地従業員の最低雇用人数の取決めなど様々な条件がつきます。

まずはここをクリアしなければ、海外で事業を行うことが出来ませんのでしっかりと調べて下さい。

また、現地の労働などに関する法律を調べておく必要があります。

進出前に現地の法律や市場環境に詳しい弁護士による、リーガルチェックを受けると良いでしょう。

 

(4)事業計画書を作成する

進出国や条件がそろったら、事業計画書を作成します。

進出にかかる費用はどれほどなのか、何年でペイできるのかなどお金のことから、

コンセプト、お店の規模感、商品やサービスまで決めていきます。

この段階で一度は下見に行けると良いでしょう。

どのような立地でどのような規模感のどのようなお店をやるのか、しっかりと決めて詳細に事業計画書を作成していきます。

 

(5)物件探しをする

物件探しをします。

これは必ず現地に直接赴いて決めましょう。今はインターネットが普及しているので、日本にいながら海外の物件を借りることも可能ではありますが、必ず自分の目で見て決めなければなりません。

実際に見てみると想像と違う、その物件自体は良くても周りの環境が悪いなどは実際に見てみないと分かりません。

出来れば出店予定先の世帯構成や平均年収、雰囲気(ビジネス街、中国人街、観光客が多いなど)も調べた上で決定できるのがベターです。

 

(6)建築会社を決定する

日本から建築会社を派遣すると、安心ではありますが莫大な金額になってしまいます。

また、国によってはそれぞれの作業員分のビザ取得も必要になるため、手間もかかります。

また、現地の建築基準法やシステム、取決めなどもありますので、日本人作業員がそれらに適応するまでに時間がかかってしまいます。

一番良いのはその現地に進出している日本大手ゼネコン会社にお願いすること。

そのような会社があるなら、そこを選ぶとクオリティや契約も安心です。

もし、現地進出している日本の建設会社がなければ、現地の施工会社にお願いしなければなりません。

ただ、やはり現地の施工会社の見極めは大変難しいです。

着手前にお金を全て支払ったりしない、契約書はきちんとリーガルチェックをいれる、その施工会社の下調べをしっかりとするなどで、出来るだけリスクを減らしましょう。

出来れば紹介してもらうのが一番です。

お店が完成した後も改修や補修などでお世話になることもあると思いますので、開業段階で現地の建築会社とコネクションを持つという意味では、良いこともあります。

 

(7)開店準備を進める

建築工事と同時進行で、開店準備を進めなければなりません。

現地のスタッフや日本人スタッフの教育、メニュー決め、単価決め、仕入れルートの構築など、日本とは段違いにやることがありますし、ひとつひとつの作業に下調べが必要で、時間がかかります。

ユニフォームやナプキン、エプロン、名刺、装飾品、食器やカトラリーなど細かな準備も必要です。業者に頼むのか、買い付けに行くのか、準備を進めていきます。

マーケティング方法も考えなければなりません。

SNS等も現地に則したアカウントを開設しましょう。 

 

(8)開店

いよいよオープンです!

その前にプレオープン期間を設けて、スタッフの動きや動線などを確認できると良いでしょう。

メニューや価格帯、接客の最終チェックをします。

開店前にしっかりと広告・周知を行い、スタートダッシュを切れるのが理想です。

これは日本でも海外でも変わりませんね。

 

現地の人から見たらアウトサイダーな日本人による進出は、慎重にならなければならない場面もあります。

現地の人とも国とも良い関係が築けるように、敬意を忘れずにビジネスを行う必要があります。

また、やはり海外進出はうまみも沢山あるかもしれませんが、それ以上に困難が沢山あるでしょう。

日本での開業以上に準備を入念に行い、万全を期して臨んでくださいね。

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