2024.04.20

今更聞けないインボイス制度【店舗の開業なら塊】

「インボイス制度」とは?

こんにちは。

株式会社塊です。

2023年10月1日に「インボイス制度」が開始しました。

「とりあえず税理士に言われるがままに登録したけど…」

「よく分からなかったから登録していない…」

「小さい規模のお店だし登録していない」

「個人事業主だから登録は要らないんでしょ?」

という方、結構いらっしゃいます。

インボイス制度とは、個人事業主や法人、お店の規模の大小に関係なく、

すべての事業者が登録しなければならない制度です。

では、簡単にインボイス制度について説明してみたいと思います。

まずそもそも「インボイス」とは、別名「適格請求書」と呼ばれ、

事業者間のやり取りで用いる、消費税額等が記載された請求書や領収書のことです。

日本国内における消費税は、今現在8%と10%という複数税率が適用されています。

そもそも平成31年10月になぜ複数税率が適用されたのかというと、

これは低所得者に対する配慮からです。

そのため、「酒類・外食を除く飲食料品」と

「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」は軽減税率として8%が課され、

それ以外は標準税率として10%が課されているのです。

「テイクアウトなら8%だから安くなるしテイクアウトにしよう」

と考えたことがある方は少なからずいるかもしれませんが、

普段は8%なのか10%なのかを意識することはあまりありませんよね。

消費者側の感覚からするとその程度のものですが、

これが事業者側だとそうもいきません。

確定申告や決算など、事業者は内部経理を年に一度国に報告する義務があります。

その際に、これらの区別をしっかりしなければなりません。

しかしこれが結構大変なのです。

軽減税率対象品は「飲食料品」と簡単にまとめられていますが、

先にも書いたようにイートインだと10%、テイクアウトだと8%だったり、

出張料理(社食等)は10%ですが、老人ホームにおける飲食料品は8%だったり…

けっこうその境界線がややこしいのです。

‟これら複数税率をきちんと区別し、ミスや不正なく消費税を申告しましょう″

というのが簡単なインボイス制度の説明になります。

 

インボイス制度登録する or しない?

インボイスを登録しようと考えたときに気になるのが、その費用ですよね。

まず、インボイス制度の登録手数料は無料です。

しかし手続きには時間ががかるので、早めに取り組むと良いでしょう。

では逆に、このまま登録したくないという方もいるかもしれません。

登録しないとどのようなことが起こるのでしょうか。

インボイス登録をしなければ、販売先事業者は原則として消費税の仕入れ額控除が出来ません。

例えば、あなたが飲食店を経営しているとします。

大手スーパーからあなたのお店の商品を扱いたいとオファーがありました。

しかしあなたがインボイス制度に登録していなければ、

そのスーパー側は仕入れ税額控除ができません。

つまりスーパーの納税負担が増えるわけですね。

そんなスーパーは、消費税分あなたが提示した金額から値下げを要求してくるかもしれません。

もしくは、予定していた取引量から何割か下げられたり、

最悪「この話はなかったことに…」ということもあったりするかもしれません。

逆に、あなたの仕入れ先の食料品業者がインボイスに登録していなければ、

あなたがその仕入先事業者の分まで税負担しなければならなくなるのです。

 

まとめ

2023年10月から6年間は、事業者の急激な負担を軽減するため、

仕入れ税額控除の経過措置期間が設けられています。

これにより、インボイス登録外の事業者からの請求書や領収書でも

一定割合の仕入れ税額控除を受けることが出来ます。

このような措置も実施されているため、

今一度きちんと「インボイス制度」の仕組みを理解して、登録を考えてみるのはいかがでしょうか。

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