2024.04.30

今更聞けない「円安」の話【店舗の開業なら塊】

円安?円高?

こんにちは。

株式会社塊です。

今年のGWは最長で10連休だとか。

今日はお休みの方、働いている方どちらもいらっしゃるかと思いますが、

数日したらまた連休が待っていますので頑張りましょう!

さて、先日ニュースで1ドルが160円を突破したとの報道がありました。

きっかけは日銀の金利政策によるもので、今現在は156円に落ち着いています。

最近この「円安」がよく問題視されていますが、

円安が進むと、実際私たちの生活にはどのような影響をもたらされるのでしょうか。

店舗経営への打撃も気になるところです。

そんな影響を見ていく前に、そもそも「円安」とはどういう意味なのでしょう。

そこから説明していきたいと思います。

1ドル100円と1ドル160円の場合で比較してみましょう。

円の値段(数字)だけ見ると100円→160円で上昇しています。

なので、円高ではないのか?と勘違いしてしまう方が多いのですが、

ここで言う「高」「安」というのは、価値のことを示しているのです。

今まで1ドルで売られていた水を円で買うとき、私たちは100円を支払っていました。

しかし、今ではその水を買うために私たちは160円支払わなければならないのです。

どうでしょうか、円の価値が下がっているのが分かりますか?

円の世界的な需要が低いためこのようなことが起きています。

ドルと比較するのは、米ドルが世界的に基軸となる通貨とされているからです。

コロナ禍前の2019年では1ドル105円~111円ほどで推移していた円ですが、

先ほどお話ししたように今や1ドル160円になってしまいました。

このコロナ禍を経て、円の価値は急落したことになります。

国の価値とは、ほぼ通貨の強さで決まります。

ですから世界の基軸通貨を持つアメリカは不動の強さを誇るのです。

円安がどんどん進んでいる日本では、国の価値も現在急落しているということになります。

これは何とかしなければならない由々しき事態です。

 

円安がもたらす影響

円安に振れたとき、よく言われるのがインバウンド需要の増大と

海外旅行のしにくさです。

「なら海外旅行に行かなければいいじゃないか。

インバウンドで外国の通貨が沢山得られるならばそんなに悪いことではないのでは?」

とお思いの方もいるでしょう。

確かに、一番身近に影響を感じるのは海外旅行や外国人旅行客の増加かもしれませんが、

そんなことよりも大変なことがあります。

一番は物価が上がることです。

日本の食料自給率は40%前後と低く、その多くを外国からの輸入で賄っています。

カナダの食糧自給率は121%、アメリカは92%、フランスは83%なので、その低さが分かることでしょう。

円の価値が下がれば、当たり前ですが輸入食品の値段は上がります。

いままで200円で購入できたパンが、商品そのまま320円になるわけです(1ドル100円→160円計算)。

その分収入などが底上げされていればまだ良いのですが、

日本の現状を見るとそうはいっていないことが分かります。

同じ額のお給料しか貰えていないのに、物価だけ上がって困窮していくという、

今の状況がまさにこれにあたります。

国内で食糧を賄うことが出来れば、円安も物価にはそう響かないのですが、

なんせ6割も輸入に頼る日本ですから、大打撃になるのです。

お店の経営に必要なことは何でしょうか?

美容系の店舗の一部を除いて、どの店舗も仕入れが必要になります。

飲食店は食材を、小売店はその原料などを、エステサロンなども使用する美容グッズなどを仕入れます。

仕入値段が上がったら、当たり前ですが利益が減ります。

そこで商品値段の値上げと行きたいですが、消費者の収入が上がっていないことを考えると

簡単に値上げするわけにもいきません。

値上げによって集客に影響が出れば、利益がさらに減る可能性があるからです。

インバウンドは確かに、売り上げアップにつながるかもしれませんが、

リピーターには期待出来ないですし、商品値段を上げない限り結局は少し集客が楽になる程度の恩恵です。

言葉が伝わらない苦労やシステムの導入にかけるお金と、インバウンド利益を天秤にかけた時に

傾くのは果たして後者と言えるのでしょうか。

円安時にお勧めされるのが外貨建てで資産を保有すること。

しかし、皆がドルを欲しがり円を手放したがれば、より一層この円安は進んでしまいます。

個人の資産は守りながらも、自国にもっと目を向けて出来るところから対策を行っていきましょう。

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