2025.02.13
レバーを下げると水が出る?【店舗の開業なら塊】

お家の水栓蛇口、どうなっていますか?
こんにちは。
株式会社塊です。
いま家にいる人は実際に確認を、家にいない人はぜひ思い出してみて欲しいのですが、
洗面所やキッチンなどの水道廻りはレバータイプの水栓でしょうか?
それともハンドルタイプでしょうか?
レバーはいわゆる上にあげたり下にさげたりすることで水の出し止めを調整するもので、
ハンドルタイプは回すことによって調整するものです。
キッチンや洗面はレバー、お風呂場はハンドルタイプを用いていることが多いかと思います。
ではその水栓蛇口、レバータイプは上にあげると水が出ますか?それとも止まりますか?
ハンドルタイプは右に回すと水が出ますか?それとも止まりますか?
意外に思い出せないという方も多いのではないでしょうか。
なぜ簡単に思い出すことが出来ないのか、それは無意識にその動作を行っているからです。
また、その動作を無意識下で楽に行えるようにそれら設備が設計されているからなのです。
一体どういうことなのでしょうか?
「ポピュレーションステレオタイプ」とは
ポピュレーションステレオタイプという言葉があります。
直訳で「母集団の決まった行動」となりますが、つまり
その集団の多くの人に共通する行動やパターンのことを指します。
例えば、右利きの人は、ドアノブを右手でつかみ右に回すことでドアが開くことを意図します。
ペットボトルの蓋は左に回すことによって開き、右に回すと閉まるというのが無意識下で意図することです。
日本人の集団には右利きが多く、人口の約9割を占めています。
そのため、集団の大多数の人が、上記の行動をとった時に意図したことが起こるのを期待します。
また、これは行動だけでなく色などの感覚的なものも当てはまります。
赤色の蛇口と水色の蛇口があったら、どちらがお湯でしょうか?
赤色の人間マークと青色の人間マークがあったら、どちらが男性だと感じますか?
おそらく多くの方が赤色をお湯、青色を男性と答えたはずです。
利き手の話で言うと、日本は世界の傾向と同じく右利き:左利き=9:1なので、
あまり国による違いはありませんが、
色による感じ方は国や地域によって異なります。
例えば先ほどの赤色と青色の人間マーク、よくトイレなどに使われたりしますが、
この色分けの間隔は日本特有のものです。
欧米諸国ではどちらも黒色で表現されており、その胴体の形を▼と▲に分けるなどによって区別をします。
日本の表記も胴体は同じように異なりますが、
もし青色の胴体▲マークと赤色の▼マークが並んでいたとしたら、
間違えてしまう人が多いのではないでしょうか。
このように、ポピュレーションステレオタイプは国や地域によって異なることが分かります。
もし、左利きの人口の方が多いような地域があれば、その地域におけるポピュレーションステレオタイプは
ドアは左手でつかみ左に回すようなデザインになっていたり、
ジャムの瓶は右に回すと開くようになっていたりするかもしれません。
このポピュレーションステレオタイプの特徴を持つ設備は特に公共の場で使用されます。
お店をつくる時にも、もしあなたが左利きで使いにくかったとしても意識してみるといいでしょう。
お店に訪れるお客さんの大多数が、気持ちよく使えるように設計した方がおそらく良いからです。