2025.02.05
キャベツ1玉800円…なぜこんなに高い?【店舗の開業なら塊】

食材の値上げが止まりません
こんにちは。
株式会社塊です。
先日スーパーに行くと目を疑うような値札を発見しました。
「キャベツ1玉798円」
え?、最初は素通りしましたが、あまりの高値に信じられず、もう一度見に行くとやはり見間違いではありませんでした。
キャベツ1玉798円、しばらくキャベツを食べることが出来なそうだと思い白菜を見ると
白菜は1玉350円で、例年より高いですね。
キャベツの高さは異常とも言えるくらいですが…。
そしてお米の値段もなかなか下がらないですよね。
ここ数年食料品・食材の値上げラッシュが止まりませんが、
野菜や卵、牛乳などの生鮮食品は一時的な値上がりがあっても落ち着くことがほとんどです。
しかし現在、異常な高値で高止まりしてしまっているのはなぜなのでしょうか。
まず前提としてこの野菜の値上がりは異常気象によるものだそうです。
最近寒い日が続きますので忘れてしまったという方もいるかもしれませんが、
2024年の夏は連日猛烈な暑さが続きました。
これは秋に入っても続き、2024年の秋は1946年の統計開始以降1位の高温となったそうです。
さらには降水量も多く、日照時間が例年より短くなっていたようです。
このような異常気象・天候不順により野菜の生育が望ましくなかったため、このような高値を引き起こしました。
ふつう野菜の供給には産地のリレーが起こります。
春には春の産地、夏には夏の産地、11月頃の秋の時分からは冬の産地といったように切り替わるのです。
例えば11月の気温で言うと、沖縄は23度で北海道は5度ほどになりその差は18度あります。
このような気温の差などが原因で同じ野菜でも産地によって収穫する時期が異なるため、
このようなリレーをまわすことができるのです。
しかし、2024年の夏~秋の異常気象は全国的に起こり、しかもそれが長く続きました。
このような天候理由を背景として、リレーが上手く繋がらず、
さらには冬のいま、それら葉物野菜の需要が高まっていることが
現在の野菜価格高騰そしてその高止まりに影響を与えているようです。
街のとんかつ店は大丈夫なのか
このような現在の野菜価格高騰は家庭に打撃を与えるのはもちろん、
飲食店の仕入れにも大きな影響を与えています。
昨日、街のとんかつ屋さんに行きました。
そこはランチ時にはご飯のおかわりとキャベツのおかわりを無料でサービスしてくれるお店で
平日であってもいつもお客さんで満席です。
そんなお店に貼り紙が ”キャベツおかわり休止いたします”
”ご飯おかわりサービスはなくなりました”
先週くらいまではなんとか頑張っていたと仰っていましたが、流石に限界でこのような措置に至ったようです。
「キャベツはまだまだ価格が落ち着いてくる可能性もあったので休止としたが、
お米の価格は全然落ち着かない。先の見通しが出来ないのでサービスそのものを中止することにした」
苦渋の決断だった、とお話しされていました。
こちらの店主の方が話していた通り、キャベツの価格は落ち着いてくるのでしょうか?
そして落ち着いてくるとしたらそれはいつになるのでしょう。
昨日(2月4日)から最強寒波が日本に到来するとのニュースが先週から放送され、
月曜日には気象庁と国交省が合同で会見していました。
実際名古屋に雪等は見られませんでしたが、寒さはぐっと厳しくなりましたよね。
この寒波が原因で大雪被害に見舞われるところも多く、農作物に被害が出ているそうです。
また、極端な気温の低下は野菜の発育不良を招きます。
ここ数日は、運搬トラックが雪のせいで通行できないといったニュースも目にすることがあります。
さらにはガソリンの値上げも商品価格に影響を与えることでしょう。
これらの理由から冬の産地からの供給にも影響がまだまだ出ることが予想されます。
本格的に落ち着くのは春の産地からの出荷が始まり、春キャベツと呼ばれる甘みが強く柔らかいキャベツが出てくる頃でしょうか。
こういった食材・食品の値上げがコスト上昇に直結する飲食店経営なので
今後どのような動きになるかを考えながら商品価格を見直さなければなりません。
サービスは休止なのか中止なのか、
値上げの上昇幅はどれくらいにするのか、
あるいは価格のダイナミクス(平日/休日や昼/夜で商品値段を変える)を導入するなど
そろそろ本格的に考えなければならないときが来たのかもしれません。