2024.05.07
お店に適した「壁材」を選ぼう①【店舗の開業なら塊】
壁材とは?その種類と特徴
こんにちは。
株式会社塊です。
前回店舗に適した「床材」を紹介しましたので、今日は「壁材」を紹介したいと思います。
そもそも壁材とは、
店舗や住宅等建物の内外装の壁(外壁および内壁)の表面に使用される建築材料のことを指します。
今回は、外壁ではなく内壁について、
そして店舗に適した内壁とは何かということについて焦点を当てたいと思います。
壁材にはどのような種類があるのかということから見ていきましょう。
●クロス
クロスは一般的に壁紙と呼ばれるものです。
価格が比較的安く、デザインも豊富なのが特徴です。
リーズナブルかつ手入れしやすいのが特徴です。
クロスの中には大きく分けて6つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
店舗内装によく用いられるのは、ビニールクロスや織物クロス(布クロス)、木質系壁紙、
無機質系壁紙(珪藻土壁紙、漆喰壁紙)です。
ビニールクロスは塩化ビニール樹脂で出来ており、耐久性が高く掃除が行いやすいのが魅力です。
デザインも豊富な他、最近では防カビや消臭・抗菌などの機能が付与されたものもあります。
織物クロスは布素材ならではの風合いや凹凸が特徴なので、高級感が演出できます。
しかし、汚れが落としにくい、防火性に乏しいという性質がある為キッチンには使えず、
一般的にはホールに使われています。
木質系壁紙は薄くスライスした天然木やコルクに、紙やアルミを裏打ちして作られます。
ビニールクロスと比べると高価ですが、木の風合いなどにより温かみを出すことが出来ます。
耐水性に富んだ商品もあり、保温性や吸音性が高いですが、
水ぶきが出来ないため掃除がしにくいのが難点です。
無機質系壁紙は土や石、セラミックやガラス繊維などを主な原料として作られた壁紙です。
珪藻土や漆喰で壁に直接塗装する、塗装壁よりも安価で手軽に雰囲気のある壁紙を楽しむことができます。
防火性が高いというのも特徴です。
しかし、こちらも水拭きができないので掃除がしにくいというデメリットがあります。
●塗り壁
下地の上に、土や藁、漆喰などの天然素材を
荒塗り、中塗り、上塗りと何層にも塗って仕上げた壁のことを言います。
天然素材の風合いが美しく、塗り方によってオリジナルなデザインを出すことができるので
高級な雰囲気にしたい方や、個性を出したい方にはうってつけです。
断熱性が高く調湿性に優れ、防火性が高いというのも特徴です。
しかし、凹凸があるため汚れがつきやすく、ひび割れなどが起こる可能性もあります。
さらに職人による手作業での施工になるため、施工価格がクロスと比べると高価で、
職人の技術に出来が左右されてしまうというデメリットもあります。
●木質材
木質材を使用した壁紙のことを指します。
大きく分けて、突板(つきいた)と無垢材の2種類があります。
突板は製材した木を薄くスライスしたもので、
無垢材とは何も加工をしていないそのままの木のことを指します。
扱いやすいのは前者ですが、後者には厚みがあり、木そのものの味わいが楽しめます。
また、木の持つ調湿性や保温性、吸音性を実感できるのも後者になります。
デザイン性が高く高級感が出せるため、主に高価格帯の日本食店などでよく使用されており
木材ならではの温もりや香りを楽しむことができます。
しかし使用環境によっては反りや変色が出ることがあり、
防水性や防油性をコーティング製材により付与することもできるのですが、
コーティングの定期的なメンテナンスが必要なこともあり
初期施行やメンテナンスともに費用がかさむ可能性もあります。
●タイル
陶器や磁器を用いた壁材のことを指します。
耐久性や耐水性、防火性に優れています。
上記の特性から、キッチンやトイレなど水回りによく使われています。
様々な利点がある上に、デザインの種類が豊富で
タイルの貼り方ひとつでオリジナルなデザインを作ることが出来るため、
特に飲食店においては人気の高い壁材になります。
しかし、職人の貼り技術によって出来が左右される、
施工費が高いというデメリットもあります。
●コンクリート/モルタル
砂、砂利、水、セメントを混ぜたものをコンクリートと言います。
モルタルはコンクリートから砂利を除いたものになります。
これらを壁に使用することができるのです。
コンクリートやモルタルの仕上げは、クールでスタイリッシュな印象を与えることが出来ます。
また、職人の手作業での施工になるため、塗り方でオリジナリティを出せます。
耐震性や遮音性、防火性に優れているという特徴もあります。
しかし、水に弱く、ひび割れが起きやすかったり
熱い寒いなど外気の影響を受けやすいというデメリットもあります。
職人の手作業による出来の差が大きいことや技術料が高くつくこともあり、
これらもデメリットと言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
壁材と聞くと、壁紙しか思いつかなかった…という方もいらっしゃるかと思いますが、
実際には様々な選択肢があります。
それぞれの種類と特徴を知ったうえで、適切な壁材を選びましょう。