2024.04.27
オートリザーブは善か悪か【店舗の開業なら塊】
飲食店のオートリザーブサービスとは?
こんにちは。
株式会社塊です。
飲食店におけるオートリザーブサービスというものを利用したことはありますか?
このオートリザーブサービスですが、いま少し問題になっているようなのです。
店舗開業を目指す皆さんにも関係のある話なので、少し掘り下げてみたいと思います。
まずこの「オートリザーブサービス」ですが、
初めて聞いたという方もいらっしゃるかもしれません。
このサービスはハロー株式会社によって運営されている、
人工知能(AI)による飲食店予約サービスのことを言います。
どのようなシステムかというと、
まずアプリやインターネットから店を選び、日時や人数などを選択します。
すると、AIが自動で営業時間になったら電話して予約をとってくれるというものになります。
電話予約しか受け付けていないお店でも
自身で電話をかけることなく予約が取れるので、とても便利です。
また、予約時の要望を伝えることも可能です。
窓際がいい、広い席がいいなどは電話で直接だと伝えづらいと思う方もいるはず。
そんなわずらわしさからも解放されます。
最大のメリットは外国人からの予約がスムーズになること。
日本語が話せない外国人の方が、電話で予約するというのは無理がありますが、
そんな不可能を可能にするのがこのサービスなのです。
オートリザーブによる被害
先ほどはオートリザーブとはなにか、そしてそのメリットをご紹介しました。
いいところがある一方、このサービスが今問題を引き起こしているというのです。
どのようなことが起こっているのでしょうか。
そもそもオートリザーブに登録されている店舗は、Google Mapやグルメサイトのように
ユーザーからの投稿やインターネット上に公開されている情報を元に登録されます。
つまり、オートリザーブを受けたくないお店であっても、
勝手に登録されてしまうということです。
このような仕組みになっているため問題が起こっているようです。
例えば、
▼お店がオートリザーブの電話を途中で切ったにもかかわらず、予約済み処理になり、
お客さんが来店してしまった。
▼留守番電話に入っていた予約電話により予約が確定されており、お客さんが来店してしまった。
▼オートリザーブ電話に対応しなかったら、30回も40回もずっと電話がかかり続け、
本来の電話予約のお客さんの迷惑になってしまった。
などなど…
また、オートリザーブはあくまでも一方向のコミュニケーションシステムです。
アレルギーの有無やお客さんの要望に対する質問や提案など、
お店側からのコミュニケーションを受けることが出来ません。
特にアレルギーの有無などは最悪の場合生死にかかわるため、
きちんと情報の伝達がなされるかどうかわからないというのは危険です。
お店側も上記のように被害を受けていますが、
お客さんにとっても、記念日の予約や楽しみにしていた食事の予約が
結局とれていなかったとなるとショックですよね。
このように問題を多数孕んでいますが、上手く利用することが出来れば
お店側は電話予約が苦手なため取りこぼしていた顧客や
外国人顧客にアプローチすることが出来ます。
お客さん側は仕事や家事中の忙しい時間帯であっても、
自動で電話予約してくれるという便利さを享受できます。
AIと共生していくのにはまだまだ課題がありますが、
取り入れられるところは上手く取り入れて、店舗経営に生かしていきたいものですね。