2025.05.09
食べ残しを減らして利益を上げよう【店舗の開業なら塊】

飲食店1店舗から出るごみの量はどれくらい?
こんにちは。
株式会社塊です。
近年フードロスの問題が大きく取り上げられています。
一般家庭においても、結構な食品ゴミが出ているのをご存じでしょうか。
日本において家庭ごみとして1年に捨てられる食品の量は、約236万トン。
これは、国民1人当たりに換算すると、毎日お茶碗1杯分のごはんを捨てていることに相当するそうです。
では、飲食店ではどれくらいの食品ゴミがでているのでしょうか。
飲食店などの「外食産業」に該当する、事業系食品ごみの排出量は1年間に約80万トンで、これは事業系ごみ全体の約30%に値します。
また、飲食店1店舗が1日で排出するごみの量は34キロとも言われています。((財)外食産業総合調査研究センター調べ)
この34キロの中には食品だけでなく、缶や瓶、包装材などのゴミも含まれますが、それにしてもかなりの量であることが分かります。
では、34キロのゴミを処理しようと思うと、いくらくらいお金がかかるのでしょうか。
事業系ごみの処理費用は、10kgあたり300~500円程度の費用がかかると言われています。
つまり、1020円~1700円くらいのお金がかかるのです。
1500円×30日=45,000円程度のお金が毎月ごみを処理するだけでかかるのです。
結構な金額だと思いませんか?
ラーメン屋などはもっと大変です。
ラーメンで出るスープの飲み残しは一般事業系ごみではなく「産業廃棄物」にあたります。
そのままシンクに流すことが出来ないので、専門の業者に引き取ってもらう必要があります。
そのため、スープの廃棄だけで年間数十万円になるのだとか。
ラーメン屋さんに行くと、よく「ライス無料サービス」や「替え玉無料サービス」をやっているのを見かけませんか?
これは実はスープを出来るだけ残さないようにしてもらうため。
ご飯や替え玉をサービスで提供した方がスープの廃棄を処理する金額よりもお得になるのです。それほど処理費用は高額なのです。
最近はコメ価格が高騰しているので怪しいところではありますが。
食べ残しを減らして利益を上げよう
先に述べたように、事業系ごみの処理費用はかなり高額です。
また、手間もかかり、その手間には人件費がかかっているので、ごみの処理費用は見過ごせない大きな経費と言えるでしょう。
そのごみ処理費用を減らすこと、つまりゴミを減らすことはそのまま利益を上げることに直結します。
どのような取り組みをするべきでしょうか。
①食べ残しの持ち帰りを促す
焼肉店など生ものを扱う飲食店は難しいですが、普通の飲食店では残したご飯を持ち帰れるよう準備しておくのがいいでしょう。
具体的には、テイクアウト用の容器や輪ゴム、ビニル袋などを用意しておきましょう。
「持ち帰りできます」などのポップをテーブルに掲示して、促すのもおすすめです。
お皿を下げる際に、「持ち帰ることもできますが、よろしいですか?」と声掛けするのもいいでしょう。
ただ、夏場の暑い時期などは特に、食中毒の発生が懸念されるので、保冷材の提供や一時休止などを考えてください。
②提供メニューの量を見直す
提供しているメニューは本当に大人一人の可食量かどうかを今一度検討してみましょう。
一人前のご飯量は茶碗一杯分(約150g)が目安です。おかずや副菜、主菜の量も1人前に相当するのか考えてみて下さい。
顧客層やランチ/ディナーによって量を柔軟に調整するのも良いでしょう。
しかし、申し出がないにも関わらず、同じ時間帯に提供する料理の量を男女差や体格差で変えたりするのは絶対にNGです。
③注文時にお客さんへの量確認をする
もしデカ盛りメニューを提供していたり、一般的な飲食店よりも多い量の商品を提供している場合、注文時にお客さんに対して声掛けをするのがいいでしょう。
「当店の大盛りは他店の1.5倍ほどありますが、よろしかったでしょうか」
「こちらの料理は2~3人前の量になりますが、よろしかったでしょうか」
などの声掛けをすることにより、お客さんが適切な量の食事を注文することを手助けすることが出来ます。
失礼のない範囲で声掛けが出来ると良いでしょう。